FA「近藤健介」、巨人“横取り”の現実味 パ球団三つどもえで、6年前の「再現」の余地も
福良GMにヘッド時代の威光
プロ野球日本ハムからフリーエージェント(FA)宣言した近藤健介外野手(29)を巡ってはソフトバンク、オリックス、西武、ロッテ、そして古巣日本ハムとパ・リーグ5球団による異例の大争奪戦が展開されている。出だしはソフトバンク、オリックスの2球団が条件面でリードしていたようだが、西武入団で合意とのフライング報道もあった。
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「本人は(11月23日の)ファン感謝イベントで各球団との交渉は一巡したばかりで、人生の分岐点となる決断と捉えている。同じ捕手の伏見(寅威)が絡むなど、早期の結論が求められた森(友哉)のFA移籍とのケースとは異なり、時間をかけて結論を出すのではないか」(セ・リーグ球団編成担当)
近藤は通算打率3割7厘、抜群の選球眼を誇り、2019年はリーグトップの103四球で出塁率は4割2分2厘をマークした。トップバッターに適役だが、中軸も任せられる。野球に対する真摯な姿勢や、同僚との協調性など人間性を含め、各球団で垂涎の的となるのは当然だ。
オリックスはポスティングシステムによるMLB挑戦を目指す吉田正尚外野手の後釜として6年総額30億円の大型契約を提示したもようだ。資金力のほかに、他球団にはない強みが「人脈」である。
中嶋聡監督は日本ハム時代に捕手兼任コーチとして近藤と関わった。首脳陣でも中垣征一郎巡回ヘッドコーチ、小谷野栄一打撃コーチ、厚沢和幸投手コーチら日本ハム出身者は多い。特に福良淳一ゼネラルマネジャー(GM)は近藤のプロ1年目、日本ハムでヘッドコーチを務めていた。
「ルーキー時代のヘッドコーチとなれば影響力はかなり大きい。いまだに頭が上がらないもので、その人に交渉で口説かれれば心は揺れるはず。しかも今季26年ぶりに日本一になったチームで、オフには森獲得と勢いに乗っている。近藤にも魅力に映るだろうし、入団すればFA選手への注目度は森と分散され、プレッシャーは和らぐ。オリックスのFAの目玉の両獲りは十分にあり得る」(NPB球団元監督)
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