芸能界のドンも「NHK紅白」離れで、視聴率は30%割れも視野に

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去年はガクッときた

 11月16日、NHKは紅白歌合戦の出演者を発表した。大きく数字を落とした昨年からの巻き返しが期待されていたが、特にそういった雰囲気も感じられず、局内からは「30%台前半、下手をすれば30%割れも視野に入っている」との声が聞こえてきた。芸能界のドンと呼ばれる面々も、かつては注力してきた紅白から徐々に距離を置くようになってきているという。

 2021年、第2部の平均世帯視聴率は34・3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)で、前の年の40.3%から6.0ポイントも減となった。瞬間最高視聴率でも40%を超えるタイミングがなく、紅白離れを強く印象づけた格好だ。

「それまでの数年は数字だけを見れば踏みとどまっている印象でしたが、去年はガクッときた感じがありましたね。内容もさることながら、そもそもテレビを見る層が少なくなっているのが一番の要因だと思います」

 と、スポーツ紙のデスク。

「テレビ以外の動画配信サービスとかゲームとか、そういう時間の使い方の多様化がどんどん進んできている中で、むしろ40%近い数字は驚異的だと言った方が良いかも知れません」(同)

調査などに基づいた選考

 NHKは選考にあたって、こんな風に説明をしている。

「今年の活躍、世論の支持、番組の企画・演出という3つの点を中心に、以下のデータを参考資料として検討のうえ、総合的に判断いたしました」

 今年の活躍とはCD・DVD・Blu-rayの売り上げ、インターネットでのダウンロード・ストリーミング・ミュージックビデオ再生回数・SNS等についての調査、有線・カラオケのリクエスト等についての調査、ライブやコンサートの実績を指す。

 続いて世論の支持については、7歳以上の全国3898人を対象にNHKが行った「ランダムデジットダイヤリング」方式による世論調査の結果(※質問は、「紅白に出場してほしい歌手男女各3組」と、7歳以上の全国8000人を対象にNHKが行ったウェブアンケート調査の結果(※質問は、「紅白に出場してほしい歌手男女各3組以上10組まで」)だという。

 ここで局内の声を拾ってみると、

「みんながそうではないですが、数字に敏感になっている局員は多いとは思います。ただ、視聴率をあげられる要素は感じられず、今年は30%台前半に落ち込むのではないかという声が大きいようです」(幹部局員)

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