カルト宗教の家で育てられトラウマを持つ横道誠 部屋を動物の剥製など「不気味な品々」で埋め尽くす理由とは
「地獄行きのタイムマシン」
ドイツ文学の研究の傍ら、自閉スペクトラム症と注意欠如・多動症の当事者として、『みんな水の中』『イスタンブールで青に溺れる』などの著書をつづる横道誠さん。強烈な「こだわり」を持つ彼が自身の部屋に並べる、骨董屋や骨董市で手に入れた不気味な品々とは。
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自閉スペクトラム症の特徴として、強烈な「こだわり」がある。なぜそんなものに執着するのか?という対象に夢中になる。私も典型的にそうだ。
裏返してみれば、つまり「自閉的」な私たちから見れば、自閉スペクトラム症がない「定型発達者」のほうが他者に開かれていること、すなわち「社交的」なことに「こだわり」があるように見えるわけだが、この話をするとややこしくなるので、いまは置いておこう。...