神経質な岸田総理に側近は辟易、背景に官邸内での孤独が… 暗躍する茂木幹事長の思惑とは

国内 政治

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“うそつき総理”

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は、

「岸田政権を見ていると、宮澤喜一政権を思い出します」

 としてこう分析する。

「1993年、宮澤さんは小選挙区比例代表並立制を含む政治改革関連法案をこの国会で成立させるとテレビで宣言したものの、結局成立せず、“うそつき総理”と呼ばれ、細川護熈さんに政権交代を許しました。もしも今回、救済新法が成立しなければ、岸田さんも“うそつき総理”としてさらなる支持率低下は免れません」

 茂木氏の今後については、先の青山氏がこう言う。

「茂木さんが岸田政権の足を引っ張ると、自身のマイナスイメージになってしまいます。ポスト岸田を目指す茂木さんとしては、幹事長の仕事はソツなくこなし、仮に岸田政権が倒れても、自分は頑張ったけどダメだった、という形にしたい。2年後の9月に総裁選ですから、周辺によると茂木さんはその前に幹事長を退いて、政権と距離を取ってから総裁選に打って出ることを考えているようです」

 乱心の岸田総理をあざ笑うかのように、茂木氏は宰相への道筋を描く。しかし、見透かされたその野望が成就するかは予断を許さない。それこそ自身が“乱心”すれば水の泡である。

週刊新潮 2022年11月24日号掲載

特集「岸田乱心『官邸崩壊』で『茂木幹事長』の野望」より

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