主演・沢田研二、料理監修・土井善晴――映画「土を喰らう十二ヵ月」(絶賛公開中)の原案を書いた作家・水上勉の数奇な人生と料理哲学

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『雁の寺』『飢餓海峡』『白蛇抄』――数々のベストセラーを残した作家・水上勉(みずかみ・つとむ、1919-2004)には映画やドラマの原作となった小説が少なくないが、今回の「土を喰らう十二ヵ月」はエッセイをもとにしたチャレンジングな映像化だ。

 1978年に刊行、82年に文庫化されて以来、37刷、30万部近いロングセラーとして、今なお版を重ね続けている名エッセイ『土を喰う日々』(新潮文庫)である。

 映画では、信州の山中で暮らす作家(沢田研二)のもとを食いしん坊の女性編集者(松たか子)が時折訪れる。...

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