ジャニーズを辞めるとテレビに出にくくなる本当の理由
コア視聴率時代で民放はますますジャニーズ事務所勢頼り
同事務所勢が出演している10月期ドラマは地上波だけで13本ある。例えば「祈りのカルテ~研修医の謎解き診察記録~」(日本テレビ)にはKis-My-Ft2の玉森裕太(32)、「silent」(フジテレビ)にはSnow Manの目黒蓮(25)が出ている。
「クロサギ」(TBS)にはKing&Princeの平野紫耀(25)が出演している。平野は来年5月に退所することが4日に発表されたが、今は同事務所の一員だ。ここに挙げた3人の場合、目黒以外は主演。自然と同事務所に配慮する空気が生まれる。
「ジャニーズ事務所の機嫌を損ねたら、出てくれなくなるかもしれない」(同・民放幹部)
デパートが売れ筋商品をメーカーから卸してもらえなくなったら、困るのと似た構図である。
そのうえ、ここに挙げた連ドラはいずれも現在の民放の生命線であるコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)が上位。最近ではこれが大きい。
バラエティもジャニーズ事務所は高いコア視聴率を獲る。「THE!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ)の13日(日)のコア視聴率は7.6%。7日(月)~13日(日)の全番組の中で2位だ。ちなみに1位は「世界の果てまでイッテQ!」(同)の9.6%だった。
民放の売上高はコア視聴率と連動する時代になっている。若い人気者が揃っているジャニーズ事務所勢はコア層に刺さる。だから民放は以前に増して同事務所に気を使う。
1月から10月までの民放主要4局のコア視聴率(平均値)は以下の通り。全日帯は午前6時から深夜0時、P帯はプライム帯の略で午後7時から同11時。カッコ内の数字は順位である。
■日本テレビ 全日帯3.0%(1)、P帯4.9%(1)
■テレビ朝日 全日帯1.4%(4)、P帯2.8%(4)
■TBS 全日帯1.7%(3)、P帯3.1%(3)
■フジ 全日帯1.9%(2)、P帯3.2%(2)
King&Princeの平野紫耀、神宮寺勇太(25)、岸優太(27)は来年5月にグループを脱退する。平野と神宮司は同時に同事務所も退所し、岸も来秋には退所する。3人はどんな青写真を描いているのか。独立か、独立して大手芸能プロと業務提携するのか、それとも移籍か。
滝沢秀明氏の身の振り方と併せ、退所問題は幕が開いたばかりである。