妻の不倫を知り、36歳夫は“浅はかな方法”で復讐 「卑怯ね」と言い放たれたその後の夫婦関係は

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「妻に復讐してやりたい」

 その後、1歳になった子を保育園に預けて、紗依里さんは仕事をするようになった。少しずつ、家庭は落ち着いていったものの、妻は心の内を見せることはなかった。奏汰さんはどうしても妻を許せなかった。憎むことはできない、だが許すこともできない。常に心が切り裂かれるような状態だった。

「妻には何度かカマをかけましたよ。何か言いたいことがあるのではないか、と。でもそのたび妻は何もないしか言わない。結局、僕は仕事に逃げました。娘はかわいかった。自分の子でないとしても、かわいいと思えるのがありがたいような気持ちでした」

 仕事に逃げながら、彼には「妻に復讐してやりたい」気持ちが芽生えていった。妻から事実を聞き出せないこと、自分がそこを追求できないことがストレスになって、「どうかしていたんだと思う」と彼は言う。

「ある日、保育園に子どもを預け、妻が出勤していった時間に自宅に戻ったんです。その日は代休をとっていたけど、妻には言わなかった。妻がその日は早めに帰宅するのがわかっていたので、その時間を見計らって風俗の女性を呼びました」

 ごく普通の地味な女性を頼んだ。何もしなくていい、一緒にベッドにいるだけでいいとチップをはずんだ。彼女はにこっと笑った。その笑顔をかわいいと彼は感じたという。

「裸でベッドに潜り込んでいるとき、妻が帰ってきました。着替えるために寝室に来るのはわかっていた。妻はドアを開けてクローゼットに直行、その途中で僕らを見つけてキャーッと叫んで座り込みました。僕は女性に『帰っていいよ』とささやき、彼女はあわてて服を着ていた。妻は彼女をぼんやり眺めていました」

 彼女が出ていくと、妻は黙って立ち上がり、玄関に鍵をかけにいった。戻ってきて、ようやく「どういうこと?」とつぶやいた。

「きみの秘密を知ってしまったから、僕は仕返しをしたかったのかもしれない。そう言いました。本心でしたね」

 紗依里さんの顔色が変わった。怒るかと思ったが、彼女はしばらく黙っていた。そしてようやく口を開いた。

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