【日本代表】カナダ戦 浅野琢磨はコンディション的に厳しい…収穫と言える2人の活躍
カタールW杯初戦のドイツ戦を6日後に控え、森保ジャパンは大会最初で最後となるカナダとのテストマッチに臨んだ。試合である以上、勝敗を問われるが、それ以上に重要なのは、選手のコンディションチェックであることは言うまでもない。
***
【写真を見る】意外!誰もが知る“伝説”の日本代表たちは今どうしてる? 歴代代表の「過去と現在」
とりわけ日本は、11月1日のメンバー発表前後からでケガ人が続出していた。実際、脳しんとうのMF遠藤航(シュトゥットガルト)、左ふくらはぎに違和感のあるMF守田英正(スポルティング)に加え、発熱で合流が遅れたFW三笘薫(ブライトン)の3人は、試合地であるUAEには移動せず、ドーハで調整を続けた。
そして迎えたカナダ戦、スタメンには体調不良でJリーグの最終戦を欠場したため合流が遅れた右SB酒井宏樹(浦和)、同じくリーグ戦で鼻骨を骨折したCB谷口彰悟(川崎F)、右膝の違和感でリーグ最終戦を欠場したMF田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)、左肩関節を脱臼したFW久保建英(レアル・ソシエダ)らがスタメンに入った。
彼ら以上に注目されたのが、膝を負傷して約5カ月ぶりの代表復帰となったCB板倉滉(ボルシアMG)とFW浅野拓磨(ボーフム)のドイツ組だろう。スタメン中6人が故障(体調不良)明けという“満身創痍”の森保ジャパンでもあった。
そんな代表チームにあって、まず収穫からあげると、後半21分に長友佑都(FC東京)と交代した板倉は、右CKから失点したものの、それ以外は安定したプレーでDF陣を牽引し、確実に復調していることを印象付けた。
対照的だった板倉と浅野
CBスタメン候補の冨安健洋(アーセナル)が足に不安を抱えているため、森保一監督はカナダ戦での起用を回避したように、CBの人材不足は懸念材料の一つでもある。
板倉はCBだけでなくボランチでもプレーできるので、万が一の場合は遠藤や守田の代役を務めることも可能だろう。そうした意味でも彼の復調は心強い限りだ。
この板倉とは対照的だったのが、同じく約5カ月ぶりの代表復帰となった浅野だ。板倉と違い前線ではスプリントを求められるが、スピード、スプリント回数ともコンディション的に厳しいものを感じた。
板倉の次に大きいのは、酒井のコンディションが上がっていたことだ。右MF相馬勇紀(名古屋)はタテに仕掛けるタイプではないため、逆に酒井のオーバーラップが効果的だった。もちろん守備では、フィジカルコンタクトの強さと駆け引きの巧さ、そして相馬へのコーチングなどでもベテランらしさを発揮した。
田中と久保に関しては、本番を控えてプレーをセーブしていた印象を受けた。それでも時折、持ち味を発揮してチャンスシーンを作るなど、ケガのブランクは感じさせなかった。
[1/2ページ]