プロ野球公式球をメルカリに出品した現役審判員の素顔 窃盗で家宅捜索…動機は?

スポーツ 野球

  • ブックマーク

 プロ野球の現役審判員が未使用球を持ち出した疑いで、愛知県警に家宅捜索された。この人物の素顔に迫ると、名審判として名高く、バイリンガルでもある優秀な人物だったというのだ。

 ***

 プロ野球の審判員が、バンテリンドームナゴヤで6月に開催された公式戦の未使用球を持ち出した疑いで、愛知県警は審判員の自宅を家宅捜索した――。今月3日、そんな記事が最初に掲載されたのは中日新聞だったが、それももっともな話で、7月に未使用球がネットオークションに出されているのを見つけたのは、中日の球団関係者。だから被害届を出したのも中日球団だったのである。

 スポーツ紙記者によれば、

「6月9日に千葉のZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ対中日戦の未使用球が、続いて、17~19日に名古屋で行われた中日対巨人戦の未使用球が、ヤフオク!に出品されていました。しかし、最初に出品したのはメルカリ。それを買った男性が、ヤフオク!へ転売していたのです」

窃盗、出品の動機は?

 では、それを審判員が流したことが、なぜわかったのか。プロ野球の元審判員が説明する。

「現在、NPB(日本野球機構)の統一球はミズノ1社が受注生産し、大雑把に言って1日に数百球がミズノからNPBに卸されます。それを出荷前にも出荷後にも、厳しく検品した後に12球団に分けていて、試合が行われる日には、審判団が球を管理します。1球1球が袋に封入され、審判員が開封するのです」

 要は、そんな未開封の球がメルカリに出ていた以上、審判の仕業としか考えられないというわけだ。もっとも、ついた値段は高くて1万円程度とか。それしきのために、いったいなぜ?

「審判員は非常にプレッシャーがかかる仕事で、ストレスがたまる。発散させるために、酒や賭け事を嗜む審判員は多い。もしかしたら、この審判員もストレス発散のためにやったのでは。転売価格うんぬんより売れたことによろこびを見出し、それがストレス発散になったのかもしれません」(同)

 それくらいしか動機が思い当たらないという。

次ページ:バイリンガル審判

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。