大手宝飾メーカー「ナガホリ」 仕手筋に狙われ暴かれた「スイートテン・ダイヤモンド」の“傷”
質入れ
ナガホリの元幹部によれば、
「14年9月、ナガホリは大阪市に本社を置く“仲庭時計店”の全株式を取得し、完全子会社化しました。その仲庭時計店が横領事件の舞台です。西武百貨店八尾店のショップで、Kという店長が販売商品1点にもう1点をオマケにつけるセット販売を無断で行っていた。無料分の時計代金は店舗から持ち出した別の時計の質入れなどで捻出し、売上処理をしていました。当然、Kの営業成績はトップクラス。おまけに、売上処理後に残った現金は、自らの遊興費や親の病院代に充てていました」
10年近く続いた横領は、完全子会社化後の17年11月に発覚した。被害総額は4200万円を超えたものの、懲戒解雇されたKからの弁済金はわずか150万円足らずだった。と同時に第2の横領事件も露見し、その幕引きから時を経ずして第3の横領事件も発生したのである。
「週刊新潮」2022年11月17日号「MONEY」欄の有料版では、ナガホリ子会社の時計店を舞台にした横領事件と、ナガホリが行った「隠蔽」について詳報する。
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