「岸田首相」は実は、これまで決断をしたことがなかった

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ワイドショーの魔力

 その安倍元首相が銃弾に倒れて以降、岸田政権は低迷を続けているように映る。

「安倍さんが存命の頃、内閣支持率は高いレベルを維持していましたが、亡くなった後から右肩下がりのフェーズに入っています。もちろん安倍さんへの銃撃によって白日の下に晒された“旧統一教会問題”“国葬への忌避感”はあるにせよ、支持率低下と安倍さんとの関係について裏返して見れば、岸田政権に関するアレコレはコトが大きくなる前に安倍さんがその芽を摘んであげていたのではないかとさえ感じますね」(同)

 山際大志郎、葉梨康弘の両大臣を更迭する場面では、決断の遅れが目立った。

「これまで決断をしてこなかった人ですからブレるのは仕方ない。ただ、世間は容赦ない。優柔不断な首相は許されません。葉梨法相の更迭の局面では外遊に備えて空港に来ていた事務方も多かったようですが、異例の延期となりましたし、国会日程も狂いました。そのことを週明けのタイミングで、時間を使って徹底的に突っついているワイドショー番組もありました。こういうのは政権にダメージとしてじわじわ効いてくるものと思われます」(同)

来年5月までに

 首相は外遊中、日韓、日中首脳会談を実現させ、それを手土産に反転攻勢の構えにも見えるが、

「元徴用工問題の早期解決を目指すことで一致したとはいえ、中身は一切整っておらず、
 中国に対して“主張すべきことは主張し、大国の責任を果たすよう求める”とキッパリ言っていると報じられましたが、中国船の領海侵犯がなくなることはなく、そのことを国民はよくわかっています」(同)

 つまり、なかなか政権浮揚のきっかけを掴めないだろうということのようなのだ。

「年内はひたすら我慢でしょう。かりに春の統一地方選に順当に勝利することができ、5月に首相の地元・広島で開かれるサミットで存在感を示せ、野党が今の体たらくなのであれば解散総選挙に打って出る可能性が高まりつつあります」(同)

 もちろん、そこで伝家の宝刀を抜くことができなければ、岸田政権は頓挫するとの見方だ。

デイリー新潮編集部

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