雅子皇后の主治医が語る現在のご体調とは 復調の陰でささやかれる“ある不安”
ご体調にムラが
また、皇太子妃時代からお出ましの機会が少なかった宮中祭祀についても、
「基本的には陛下が執り行われる祭祀であり、必ずしも皇后さまがお出にならなければいけないわけではありません。ただ、平成の時代は首や腕の痛みを訴えられた終盤を除き、上皇后さまは努めてお出になっていた。これに比べると皇后さまは、祭祀の当日は御所、すなわちお住まいにとどまられての『お慎み』『ご遥拝』が目立ちます」(同)
御代替わりから1週間後の19年5月8日、同年秋に執り行われる「即位礼正殿の儀」と「大嘗祭」の日程を告げる「期日奉告の儀」に陛下が臨まれた際、雅子皇后も宮中三殿を参拝された。三殿すべてで祭祀に臨まれるのは長期療養に入る前、02年12月以来のことだった。
「その後、春秋に催される皇霊祭や、宮中三殿の皇霊殿で営まれる明治天皇や香淳皇后の例祭にお出になったことはありますが、やはりご体調にムラがあり、持続していません。そもそも皇后さまは、重要なご公務に臨まれる数日前から、お体への負担が掛からないよう他のご活動をセーブして過ごされているため、宮中祭祀を十分にこなすことはきわめて困難なのです」(同)
完璧主義
精神科医の片田珠美氏は、こう分析する。
「適応障害は、環境調整によって一気に治ることもありますが、基本的には快復期でも波があり、一進一退を繰り返します。雅子さまはここ3年余りの間で皇太子妃から皇后になられ、コロナ禍が襲いかかり、その後オンライン中心だったご公務は現地へのお出ましへと切り替わりました。こうした変化と持ち前の責任感が、重荷になっているのではないかと思います」
というのも、
「きわめて優秀な経歴をお持ちのまま皇室に入られた雅子さまは『完璧主義』、つまり100点満点でないと納得できず、落ち込んでしまいやすい性格だと考えられます。それゆえ『今回の活動は100点でできそうにない』とお考えになると、お出ましもかなわなくなってしまうのです。宮中祭祀や勤労奉仕団へのご会釈でも、できることから一つずつ重ねて慣れていかれる中で、『必ずしも満点でなくてもいい』という成功体験を積まれていくとよろしいのではないでしょうか」
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