ツイッター社大量解雇で揶揄の声も 「ジェフガ―」「U.S.ガ―」「英語の資料は?」外資系企業日本法人社員の哀しき“しぐさ”

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キックオフミーティング

 なんてこたぁない。日本法人の従業員に決裁権などあまりない。私の印象だと、世界的企業における日本支社の位置づけは、「巨大日本企業の東北支社(場所は仙台)」みたいなものなのだ。

 しかし、「外資系社員しぐさ」というのが日本人社員にとっては一つのプライドとなってくる。かつての男性経営コンサルタントは、青いシャツを着て、サスペンダーを着けていた。やたらと外国人が混ざった状態でワイングラスを傾ける様子をフェイスブックに投稿したり、オフィス内の集合写真も公開し「チームの熱量がすごい! 必ず成功する予感!」などと書いたりする。さらには、社内のカフェでコーヒーが無料なことの報告や、ヨガスタジオやビリヤード台、「Mars」「Jupiter」などとコンセプトの異なる会議室のドアとその室内の様子も紹介する。

 元々日系メーカーにいた人が外資系メーカーに入った途端にスーツを脱ぎ、「キックオフミーティング」などという言葉を使い、仲間とブレインストーミングをし、ゴールに向かってチーム一丸! 今日はMVPとして表彰されちゃったゾ! みたいな様子をとかく対外的には見せるのだ。

ファーストネーム呼び

 だが、実態としては上記のように「U.S.ガー!」と言い、年下の本国人上司に仕え、伝書鳩のような動きしかしない人がいる。虚勢を張って「イケてる外資系ビジネスパーソン」を演じているのが、どこか物悲しさを感じさせるのだ。こうした外資系企業の虚勢を張った空気感を、セルフブランディングに使うものだから、今回地味な日本企業で働く多くの匿名のネットユーザーから揶揄されたのではなかろうか。

 こうした彼らが外資系企業に勤務するにあたっての重要なアイデンティティが一つある。それは、本国の上司や日本支社の同僚外国人の名前をファーストネームで呼ぶことである。かつてアマゾンと仕事をした時は、創業者のジェフ・ベゾス氏のことを「ジェフガー!」と言い、No.2のディエゴ・ピアチェンティーニ氏のことを「ディエゴガー!」とどこか得意げに言っていた。この「ファーストネーム呼び」により「グローバル人材感」をプンプンと醸し出すことができる。

 一方、我々下請け業者はさすがに「ジェフ」や「ディエゴ」などと言うことはできない。「ベゾスさん」と苗字で敬意を込めた風に呼び、ピアチェンティーニ氏は長すぎるので「ディエゴさん」と呼んだ。

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