「ポランコに1票はおかしいだろ」ゴールデングラブ賞の記者投票にファンから大ブーイング 記者が明かす選考の実態
不自然な票の開き
だが、この記者によれば、
「セ・リーグの記者たちの間では、2位の山田哲人(ヤクルト)や3位の吉川尚輝(巨人)を推す声も多かった。もちろん、菊池も名手なので選ばれてもおかしくはありません。ただ、得票数の開きに違和感があるのです」
得票数は1位が114票、2位が87票、3位が71票だった。
「菊池が断トツで1位というのは変なんです。セ・リーグの試合をよく見ていないパ・リーグ担当が、『セカンドは菊池で決まりだろ』と安易に入れてしまった可能性がある。広島の番記者たちが菊池に10年連続受賞をあげたいという“ご祝儀票”として、こぞって入れてしまったんじゃないかという指摘も出ています」
もちろん、これは“疑惑”でしかない。だが、明らかに「ふざけて投票したとしか思えない」と言い切れる票も複数あったという。それが11選手に対して入れられた「1票」である。
「ネタとして投票したバカがいる」
「記者の主観である限り、少数派になることはありうる話です。しかし、一番上手いと思う選手を選んだけれど票を入れたのは自分だけだった、というのは明らかにおかしいでしょう。外野手部門で1票が入った巨人のポランコは、打球の距離や方向の見極めが甘く、お世辞にも上手いとは言えない選手です。投手部門ではヤクルトのマクガフに1票入りましたが、彼も守備は下手な方。そもそも守備をする機会が少ない抑え投手を選ぶこと自体がおかしな話なのです。『ネタとして投票したバカがいる』と記者たちの間でもブーイングが上がっています」
このような結果に、ファンの間からは「記名投票にすべき」「理由も書くべき」「記者は信用ならない。選手間投票にすべき」という声が噴出している。
「ごもっともだと思います。いま大リーグでは、大谷翔平の2年連続MVP獲得なるかが注目されていますが、大リーグの記者投票はすべて記名式になっています。そろそろ日本も記名式の導入を考えるべきだと思います」
プロ野球は選手が真剣に競うからこそ成り立つ娯楽である。おざなりな投票は選手にも失礼だ。ファンの声に耳を傾け、いち早く投票のあり方について検証すべきである。