「吉田正尚」はメジャー球団から引く手あまた ホームランは打てなくても活躍できる根拠
オリックスの吉田正尚外野手(29)が、今オフにポスティングシステムでメジャー移籍を希望している。早くもヤンキースなどが獲得と報じられているが、実際、メジャーでどの程度通用するのだろうか。評論家にきいた。
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吉田の入団1年目の2016年は打率2割9分、本塁打10本だったが、2年目以降は常に打率3割以上をマーク。20年(3割5分)と21年(3割3分9厘)は連続して首位打者に輝いた。
今季は打率3割3分5厘、本塁打21本、打点88。通算7年で打率3割2分7厘、本塁打133本の成績を残した。ただ、身長173センチ、体重85キロとプロ野球選手としては小柄な方である。パワーヒッターの多いメジャーで通用するのか、が気になるところだ。
驚異的な出塁率
「日本人野手はメジャーで成功するのが難しいのですが、吉田は十分通用すると思います」
と解説するのは、メジャー評論家の友成那智氏。
「日本ではホームランバッターを目指していましたが、あの体格ですからメジャーでは打てても10本から15本くらいでしょう。打順は1番か2番になるのでは」
現在、外野手を欲しがっているメジャー球団は多いという。
「ヤンキースは、62本塁打のジャッジやベニンテンディの2人の大物外野手がFAになりますし、パドレスはレフトにいい選手がいません。レッドソックスもライト、センターにいい選手がいません。マリナーズもライトを欲しがっています。吉田がメジャー移籍に名乗りを上げれば、複数の球団からオファーがあると思います」
メジャーが注目しているのは、吉田の驚異的な出塁率だという。
「今季はパリーグで1位の4割4分7厘という、とんでもない数字をマークしています。2020年は4割5分3厘をマークしました。通算7年で4割2分1厘です。これは凄いことですよ。今季のメジャーで最も出塁率が高かったのはジャッジで、4割2分5厘でした。メジャーでは、出塁率が4割を超えているのは6人しかいません。これだけ出塁率が高いと、打線が繋がるので高く評価されます」
さらに、吉田の強みは三振が少ないことだという。
「今季は41でしたが、2020年は29、21年は26と30を切っていました。そして驚くべきことに、四球が三振の倍ほど多いのです。今季は80、20年は72、21年は58でした。四球が三振の倍ほど多いというのは、選球眼があり、トップクラスのミートの上手さを証明しています」
ちなみに、シーズン通算で四球が70以上で、三振が30以下だった首位打者は、長嶋茂雄(1960年・1963年)と張本勲(1974年)、吉田の3人のみだ。
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