夫の部下に一目ぼれされた26歳美人主婦の不倫 “ほれられやすい女性”は果たして幸せなのか?

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夫はジョージ・ハリスン

「夫も、私に一目ぼれしちゃったんですよね。友人の誕生日パーティーで出会ったんですが、初対面なのに『結婚しよう』って言われて。突然そんなことを言われると笑っちゃいますよね、私が笑っていると、夫は、『結婚してくれないなら、今度食事でも行こうよ』って言って。そこから交際が始まって3カ月くらいで結婚しました」

 あらら。そのエピソードは、まるでビートルズのジョージ・ハリスンと、パティ・ボイドの出会いのようですね。話を続けるうちに、ふと若い彼女相手にこんな感想を口にしてしまいました。すると――。

「わかっていただけますか! ビートルズに憧れて学生時代にバンドを始めた夫は、その時、ジョージ・ハリスンになった気持ちだったんですって」

 なるほど。

 シャンプーの宣伝でデビューしたファッションモデルで、ジョージから一目ぼれされたパティと彼女を重ねることはできそうです。となると、夫が経営する会社に勤務している年下の彼は、ジョージより年下の友人エリック・クラプトンというところでしょうか。

「それもわかってもらえますか! そうなんです。私は、エリック・クラプトンが恋をしたパティ・ボイドみたいな立場なんです」

 それは見事な見立て。ロックもイギリスも大好きな私は彼女たち夫妻が共有しているであろう物語がとてもよくわかります。彼女は知らないかもしれませんが、日本にミニスカート旋風を起こしたツイッギーはパティに憧れてファッションモデルになったほど、パティは影響力の強いモデルでした。

 さて、当時ビートルズの中で一番ハンサムだといわれたジョージには、パティに「結婚しないか?」と声をかけ、その言葉に笑ってしまった彼女に「結婚しないなら、今夜食事に行かないか」と言ったというエピソードがたしかに残されています。

 結婚後、妻は家にいるべきと考える保守的なジョージの意見に合わせて仕事を減らしたパティは、とにかく男性からほれられやすくて、ミック・ジャガーからも言い寄られ、ジョン・レノンも彼女に引かれていたといった証言が残っているほどです。パティは彼らとは付き合わなかったようですが、後にローリング・ストーンズのメンバーとなるロン・ウッドと不倫したことなどが原因でジョージと離婚することになります。

 こうなると、結婚しても男性からモテる女性というのは幸せなのかどうかわからなくなってきます。ずっと女性として見られることは幸せかもしれませんが、妻である自身の目の前の幸せから遠ざかってしまいかねません。

 さて。

 クラプトンを気取る年下社員男性は、彼女に対してどのように接しているのでしょう。

「べつにクラプトンを気取っているわけではありませんけど、年下の彼は夫の趣味バンドのギタリスト兼ボーカルですから、もちろん『いとしのレイラ』を歌ってくれます」

「いとしのレイラ」は、クラプトンがパティを想って作った曲ですが、当時、クラプトンはパティの妹と付き合っていました。妹は「いとしのレイラ」を聴いてクラプトンから姉への恋心を察して彼とは別れています。

 なんだかもう、失礼を承知で言えば、かなり無茶苦茶ですね。

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