最も自律神経が乱れる曜日は? 「ため息」は実は大切? コロナ禍でたまった体調不良のリセット法
最も自律神経が乱れやすい曜日は?
さらに、ウオーキングのところで説明したように、自律神経を整えるにはリズムが重要です。そのため、短い時間の中でのリズムや1日のリズムはもちろん、毎週のリズムを作るのも大事になってきます。1週間で一番、自律神経が乱れやすいのは何曜日か。それは、週の始まりでも終わりでもなく、真ん中の木曜日であることが研究の結果分かってきました。
週の「中だるみ」ともいうべき木曜日は、朝になっても交感神経が優位になりにくく、日が暮れてもなかなか副交感神経が優位になってくれない。そのため、パフォーマンスが下がりやすい傾向にあります。したがって、無理せずに木曜日を「リセットデー」にすることで、1週間単位での自律神経の乱れを抑えることができます。
なにも難しいことではなく、木曜日にリラックスできるように心がけるだけでもいいのです。私自身、漫画の「キングダム」が大好きなので、毎週木曜日に発売される掲載誌の「ヤングジャンプ」を読むことで、意識的に木曜日にリラックスする時間を設けるようにしています。
朝の行動の重要性
他には、朝食を食べる時間も重要です。人間の体を形作る37兆個の細胞の中には、時計遺伝子と呼ばれる体内時計のようなものが存在しています。この時計遺伝子を起動させるためには、起床後1時間半以内にご飯を食べることが大事だといわれています。寝起きはコーヒー1杯で済ませ、出社後、昼近くにブランチという人も多いでしょうが、これでは自律神経を正常に働かせることはできません。
そして、崩れた自律神経のバランスを整える以前に、そもそも自律神経のバランスを乱さないことが大切であるのは自明のことでしょう。
1日の単位で考えると、朝、自律神経のバランスを乱してしまえば、交感神経の働きが上がり切らず、作業効率が落ち、ダラダラと仕事などを続けることになり、その反動で夕方以降もうまく副交感神経が優位にならずクールダウンできません。ゆえに、朝の行動は極めて重要です。
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