最も自律神経が乱れる曜日は? 「ため息」は実は大切? コロナ禍でたまった体調不良のリセット法

ドクター新潮 ライフ

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身に付いてしまった「動かない習慣」

 今、何をおいても私がお勧めしたいのは、「迷ったら、とにかく『動く』を選択する」ということです。

 コロナ禍で私たちに起きた変化といえば、何よりもまず「巣ごもり」が挙げられるでしょう。つまり、「とにかく動くな」という生活を強いられたわけです。

 人は易きに流れるといわれます。あるいは、人は慣れる生き物であるということもできるでしょう。この2年半で、私たちは知らず知らずのうちに「動かない習慣」が身に付いてしまいました。

 事実、リモートワークが当たり前となった結果、職場に行ったり、外出自体がおっくうになったという人もいるのではないでしょうか。あるいは会食の機会が減り、家にいる時間が増え、それに慣れたことで、人と会って話すこと自体が面倒になったという人もいるでしょう。この「動かない習慣」こそ、自律神経を乱す大本なのです。

ウオーキングの肝とは

 簡単なことで言えば、座ったり、横になりながら、何かをボーッと考えているのであれば、とにかく立って考えるようにすることが大事です。これだけでも、自律神経に大きく関係する血流が改善されますし、また立たなければ次の動きにつながることもありません。

 さらに、「一定のリズムでのウオーキング」も、自律神経を整えるには効果的です。自律神経は不測の事態、予期せぬアクシデントに非常に弱く、ストレスを嫌がります。したがって、スピードの速さ、遅さよりも、一定のリズムで歩き続けることが、自律神経を落ち着かせるには大事なのです。

 まだまだ具体的な自律神経リセット術はあるのですが、その前にここで改めて、自律神経とは何かについて説明しておきたいと思います。

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