ツナ缶に「虫」混入で「1億円」賠償命令 50年来の「下請け業者」を破産危機に追い込む“注目判決”の知られざる裏側

国内 社会

  • ブックマーク

 10月8日、大手加工食品メーカー「はごろもフーズ」が製造依頼したツナ缶に“ゴキブリと見られる虫が混入したことでブランドイメージが傷つけられた”として、下請け企業の「興津食品」に損害賠償を求めた訴訟の判決があった。静岡地裁は請求額約8億9700万円に対し、約1億3000万円の支払いを命じたが、判決に反して興津食品へ「同情」の声があがっている。その身につまされる理由とは――。

 ***

 発端は2016年10月13日、山梨県内のスーパーで「シーチキンLフレーク」70グラム缶を購入した客から「ゴキブリのような小さな虫が混入していた」とスーパー側に苦情が入ったことだった。...

つづきを読む