「電磁波が出ている…」 探偵が精神疾患者を騙して逮捕 「誇大広告が当たり前」の探偵ビジネスの闇

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「電磁波攻撃を受けている」と訴える相談者が精神疾患を抱えていると知りながら、不当に調査費用を支払わせたとして、東京都渋谷区の探偵業者3人が警視庁に準詐欺容疑で逮捕された。この業者は精神疾患がある人を狙って215件も契約し、約1億3000万円を荒稼ぎしていたという。都内で20年以上、探偵業を営んできた男性は、「探偵は届出さえ出せば誰でも名乗れる職業で、インチキな業者が多い。氷山の一角だと思う」と業界の闇を語る。

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「誰でも探偵になれる」

 警察庁のホームページによれば、探偵業を届け出ている業者は2021年末の時点で全国に6693件。マクドナルドの店舗数(約3000店)の倍以上だ。人生で探偵の世話になったことがない人がほとんどであることを考えると、供給過多と言えるだろう。

「探偵業は認可制ではなく届出制。前科者や暴力団関係者でなければ、誰でもなれる職業です。ただし、事務所を構える必要がある。管轄の警察署に届出を出すと、審査なしで公安委員会から『探偵業届出証明書』が出され、一般人でも大手を振って尾行・張り込み ができるようになります。届出は法人だけでなく個人でも可能。年に一回、生活安全課の警察官が事務所を訪れ、調査員の名簿や届出証明書が掲げられているかなどをチェックしますが、形式的なものにすぎません」(前出の探偵)

 唯一とも言える条件の事務所ですら、適当に定めている業者が多いという。

「友達のアパートを名義借りしたり、法人登記がOKなレンタルオフィスを使っている業者も多い。事務所にかかってくる電話も携帯電話に転送すればいいのです」(同)

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