日本オープン95年ぶりのアマのV 学生アマに負け、プロは猛省すべき

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昭和二年以来の快挙

 アマの優勝は昭和二年の第一回大会で優勝した赤星六郎以来である。全日本オープン開催を提案したプリンストン大出の赤星六郎は在学中にアメリカでも優勝していて、教え子の浅見緑蔵などプロに勝つのは当然視されていた。

 アメリカの全米オープンでのアマの優勝は、第一号がフランシス・ウィメット(20歳)で、その後はハーバード大法学部生のボビー・ジョーンズなど3人いる。アマのジョーンズは二連覇を含め四勝している。全英オープンにも三勝した。

 ジョーンズには程遠いが、蟬川選手の強味は300ヤードの飛距離に加え、パットが上手いことだ。ラインにヘッドを出して、いいストロークでパットしている。パット名人の一人だ。それに体力もあり、礼儀正しく、言葉づかいもいい。プロに転向を表明したが、優勝街道を突っ走って欲しい。さすればゴルフ界の救世主にもなれる。

早瀬利之(はやせとしゆき)
作家。ゴルフ評論家。1940(昭和15)年、長崎県生まれ。1963(昭和38)年、鹿児島大卒。著書に『石原莞爾 満州ふたたび』、『敗戦、されど生きよ』、『タイガー・モリと呼ばれた男』(以上、芙蓉書房出版)、『石原莞爾が見た二・二六』(光人社NF文庫)などがある。

デイリー新潮編集部

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