薬物、スマホ、通販……この世は依存症のタネであふれている

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 10月21日、女優・三田佳子の次男、高橋祐也容疑者(42)が覚醒剤所持容疑で5回目の逮捕をされていたことが大きく報じられた。彼が最初に逮捕されたのは高校生のとき。

 その頃には「親の責任」を問う声も大きかったが、さすがにこれだけ繰り返されると、そうしたことよりは、依存症というものの脅威を感じる方も多いのではないだろうか。

 薬物やアルコールなどの依存症の怖さ、治療の難しさはよく知られている。

 一方で、どこか人ごとに感じる向きもいるかもしれない。

「私は真面目に生きているから大丈夫」と。

 しかし、依存症医学の第一人者であるスタンフォード大学医学部教授のアンナ・レンブケ氏は、新著『ドーパミン中毒』で、誰もが何らかの依存症に陥る危険性があると説いている。

 薬物には無縁だ、と思い込んでいる方も、ここに出て来る彼女が見てきた依存症患者たちのケースを見て、それでも「私は大丈夫」と言い切れるだろうか。(以下、引用はすべて『ドーパミン中毒』より)

 アンナ氏は、現代社会は「物がありすぎる場所」だといい、私たちの現状を次のように描写する。

「薬物、食べ物、ニュース、ギャンブル、買い物、ゲーム、電子テキスト、性的な電子テキスト、フェイスブック、インスタグラム、YouTube、ツイッター……今日、私たちにとって強い報酬刺激となるものの数、種類、効能の増え方といったら愕然とするほどだ。スマホはインターネットにつながれた私たちに24時間、週7日、休みなしにデジタル方式でドーパミンを運んでくる現代の皮下注射針だ」

「今、世界には以前は存在しなかったデジタルドラッグが流通している。以前実在していたものも今はデジタルプラットフォーム上に存在しており、そのため指数関数的に利用しやすく強力になって増殖してしまった。(略)オンラインカジノ、オンラインゲームなど数限りない。

 さらにテクノロジー自体に依存性がある。ライトが輝き、ファンファーレが鳴り、底なし沼。そこで時間を費やせば費やすほど大きな報酬が与えられる触れこみだ」

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