ジャニーズを広告に起用する「韓国コスメ」強さの秘密 日本製との明らかな違い

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 11月1日より韓国へのビザなし渡航が全面的に再開した。2020年3月以来、2年7カ月ぶりに以前の形に戻ったことになる。文化の日を利用した飛び石連休で現地を訪れる方も多いかもしれないが、韓国旅行の目的といえば「コスメ」が定番だ。コロナ禍により日本での存在感をさらに高めたという韓国コスメの強さの秘密を取材した。

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 以前から日本でも一部の支持が根強かったという韓国コスメ。コロナによって現地を訪れられない人びとの需要を受け、近年、日本国内の販売経路がひろがった。韓国コスメの代理販売を手がける関係者がいう。

「それまでは韓国コスメは“プチプラ”扱いで、若い人向けの商品が多かった。値段の安さからオトナ女子の層は敬遠してきたのですが、コロナで状況が変わりました。簡単にいうと、マスクで隠れる口元にお金をかけなくなり、マスクで肌が荒れるためスキンケアに気をつかうようになった。すると“安いのに成分が良い”と韓国コスメの魅力が広く伝わるようになり、一気に広く人気になったわけです」

 渡航全面解禁で現地で買えるようになったとなれば、韓国コスメ熱はさらに高まること必至である。

 こうした需要拡大を受け、韓国の企業も本格的に日本市場に注力し始めた。その象徴ともいえるのが、スキンケアブランドTIRTIR(ティルティル)が、ジャニーズのタレントを広告に起用したことだ。2021年10月からSexy Zoneの佐藤勝利(26)がTVCMなどに登場しているほか、今年9月からは6人組グループ「美少年」も加わった。

 バラエティストアの東京都内店舗の担当者は、その影響を次のように語る。

「佐藤さんがブランドの顔になって以降、今年のはじめの頃は“TIRTIRばかりが売れる”という状況にもなりました。売れ筋はクッションファンデですね」

 総合すれば、値段を抑えて美容成分が高く、そして人気者を広告に使えることが、韓国コスメの強みということになる。数多ある化粧品の中で、なぜ、韓国だけが存在感を発揮できるのか。

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