アフリカの某国で「日本人女性と楽しめる」と書かれた風俗広告を発見…元公安警察官が調査してみた

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胴元は中国人

 ゲストハウスに着くと、車で送迎された女性が現れたという。

「私は、何かあった時にすぐに駆けつけられるよう近くに車をとめ、待機しました。ところが、女性は日本人ではありませんでした」

 男性が「あなた日本人じゃないでしょう。どこの国?」と聞くと、「タイ」と答えたという。

「彼は、日頃から日本人を見慣れていました。女性は日本語を話せなかったそうですし、日本人ではないとすぐにわかったそうです。結局、そのタイ人女性に金を払い、予定通り急用ができたと言って引き上げてもらいました」

 その後、勝丸氏はこの話を現地警察に通報した。

「警察はすぐに動きました。捜査を進めると、胴元は中国人であることがわかりました。ガサ入れして、パソコンや携帯を押収すると、利用者リストも出てきました。見ると、日本人の名前が2人、日本企業の社用携帯が2件あったのです。どうやら当時現地にいた4人の日本人がお客になっていたようです」

 勝丸氏は、警察が日本人を逮捕したら厄介なことになると思ったという。

「それとなく警察に聞いてみると、逮捕したのは胴元の中国人や電話の受付、ゲストハウスにいた男たちで、売春をした女性やお客からは事情を聞くだけ。いちいち逮捕していたら、留置所がいくつあっても足りないと言っていました。結局、日本人4人には、事情聴取もなかったそうです」

勝丸円覚
1990年代半ばに警視庁に入庁。2000年代初めに公安に配属されてから公安・外事畑を歩む。数年間外国の日本大使館にも勤務した経験を持ち数年前に退職。現在はセキュリティコンサルタントとして国内外で活躍中。「元公安警察 勝丸事務所のHP」https://katsumaru-office.tokyo/

デイリー新潮編集部

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