中村奨成“中絶スキャンダル”で「現役ドラフト」の声 だんまり戦術の「坂本方式」では許せない女性たちとは?

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「カープ女子」はドン引き

 週刊誌報道によると、現時点で広島球団は「中村に確認が取れないので、回答できません」と事実関係さえ保留したままだ。今後事実が認められたとしても、巨人が「坂本問題」をうやむやにしているように、対応するかどうかは不透明。前出の元球団社長は、「坂本と同様、禊ぎは必要。球界ではこれからも類似の問題が出る可能性があり、球団が手を打てないなら日本野球機構(NPB)の関与も検討の余地がある。ファンあってのプロ野球で、ファンには多くの女性が含まれている。問題を放置したままでは容認と同じ。母親が安心して子どもを球場に連れて行けるようにしていかないと」と指摘する。

 広島の今季の観客動員は、阪神の約262万人、巨人の約232万人に続くセ・リーグ3位の約197万人だった。大阪、東京と広島の都市規模を考慮すると、その熱量の大きさが窺える。今季は新型コロナウイルス禍で通常開催となり、来季はさらに客足が戻る期待感もあるだけに、中村のスキャンダルによる球団のイメージダウンは集客面で打撃になり得る。

「広島は市民球団と言われ、古くは樽募金などファンの支えで成り立ってきた歴史がある。チーム編成ではFAや補強に頼らず、自前で選手を育てることがモットー。近年は、そこに共感した女性ファンの“カープ女子”が安定したファン層を形成してきた。中村の問題も女性蔑視が甚だしく、ほとぼりが冷めるのを待つことは許されない」

「“移籍”でイチから出直す覚悟は示せる」

 前出の元球団社長はこう指摘した上で、中村を「現役ドラフト」にかけることを提案する。

「中村は来季がプロ6年目。そもそも鳴かず飛ばずだったわけだから、大学に進学してプロ入りしたと前向きに捉えればいい。坂本のように来季まで複数年契約が残っているわけでもない。広島に居続ければ、ファン感情に添うことはできない。移籍でイチから出直す覚悟は示せる」

 現役ドラフトは今年12月9日に初実施される。各球団2人以上の候補を出し、その他の球団は最低1人、指名することが義務づけられる。伸び悩む選手に新たな環境を提供したり、「飼い殺し」を防止したりするなど、球界の活性化が期待される新機軸だ。

 候補者リストに名前が挙がったことを当該選手に伝えるかどうかは、各球団の裁量に委ねられている。

「中村をリストに載せるなら本人に通知するとともに、メディアに公表してもいいと思う。たとえ他球団が二の足を踏んで中村が指名されなくても、カープとしては問題に対処しようとした事実は残る。坂本が取り沙汰されるようなトレードでもいいのだが、中村はまだ若く、懲罰的な印象を和らげるために現役ドラフトは有効活用できる」(同)

 いずれにしても、このまま頬被りではカープ女子にそっぽを向かれたままだ。

デイリー新潮編集部

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