再び急増中の「振り込め詐欺」被害 中国人ハッカー集団が「日本人のカード情報を毎日数百件抜き取る」驚きの手口
1グループで年間数千万円の犯罪収益
詐取されたカード情報をもとに、日本の道具屋が“トバシ携帯”として「商品化」するのが次のステップだ。
「カード形式でなく端末埋め込み型のeSIMを使えば、契約には身分証明書も不要ですべてオンラインで完結する。メールアドレスも任意で設定できるので、本当のカード所有者には請求書や口座からの引き落としがあるまで気付かれない。不正契約が発覚してスマホの利用が停止されるまでおよそ2カ月。期間限定の商品だが安全は保証できるので、1台3~5万円で詐欺グループに売っている」(同)
カード情報を詐取された携帯契約者と詐欺グループの接点はゼロ。しかも道具屋はオンラインで携帯を契約する際にVPN(仮想専用通信網)などを使って契約元の特定を困難にしているという。
「中国人は1日に数百件のカード情報をこちらに送ってくるので、ほぼ毎日のように組織的に日本人のクレジットカード情報を盗んでいるはず。こちらが取り引きしている中国人組織には多い時で1日50万円近く支払うこともあり、年間で換算すると数千万円の支払いになる。同じようなハッカー部隊を抱える中国人の犯罪組織は他に十数グループほど存在すると聞くので、中国に流れる犯罪収益はかなりの額にのぼっている」(同)
犯罪に加担するだけでなく、違法な収益を貪る中国人の“蛮行”を止める術はあるのか。
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