逮捕から1ヶ月超「角川歴彦」元会長が保釈されない背景に「ゴーンの悪夢」

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 東京五輪をめぐる贈収賄事件で、大会組織委元理事の高橋治之容疑者に6900万円の賄賂を渡していたとして東京地検特捜部に逮捕された、大手出版社KADOKAWA元会長の角川歴彦被告(79)が、未だに娑婆に戻れていない。他の関係者が続々と保釈される中、9月14日に逮捕された角川被告の拘束期間は既に、1ヶ月を超えている。

容疑を否認

 社会部記者が言う。

「角川歴彦元会長は、部下と共にKADOKAWAが五輪のスポンサーに選ばれるよう高橋容疑者に依頼。その結果、選定されたのですが、謝礼に、高橋容疑者の知人が経営する会社に6900万円を送金した。これが贈賄にあたるとして逮捕されました」

 ところが、

「同時期に逮捕された部下2人は既に保釈されていますし、やはり贈賄容疑で逮捕されていたAOKIホールディングスの元会長や、広告代理店の大広の執行役員もすでに出てきています。角川被告以外で10月26日現在、身柄を拘束されているのは、この事件の中心人物であり、既に4回逮捕されている高橋治之容疑者と、10月19日に逮捕されたばかりの広告大手・ADKの幹部3人のみなのです」

 無論、角川被告側も保釈請求をしているものの、2度も却下されている。なぜ保釈が認められないのか。

「もちろん第一の理由は、容疑を全面的に否認していることです。角川被告は調べに対して、高橋容疑者側へコンサルティング料は払ったが、賄賂という認識ではなかったという主張を繰り返し、調書へのサインを拒否しているのです」

ドラマのような逃亡劇

 その一方で、

「容疑を認めるまで拘束を続けるやり方は、『人質司法』と呼ばれ、人権侵害の恐れがあるとして、長年、国内外から批判の声があがっていました。そのため否認を続けていても、証拠隠滅や逃亡の恐れがない場合、保釈が認められるケースが増えつつあったのです」

 それでも角川被告の保釈が認められていなのはなぜなのか。ちなみに、角川被告、体調不良で、拘置所内でも投薬をしており、来月には手術が予定されていたというが…。

「裁判官の脳裏に、カルロス・ゴーン被告の件が浮かんでいるに違いありません」

 とは、司法関係者。

「2018年11月に、金融商品取引法違反で逮捕された日産の元長・カルロス・ゴーン被告は、無罪を主張し続ける中、108日間身柄を拘束されたのち、10億円もの保釈金を払って出てきました。そして、翌年の大晦日、楽器ケースに身を隠し、そのままプライベートジェットで海外逃亡。まるでドラマのような逃亡劇は世界を驚かせました」

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