巨人・桑田コーチは「大勢」の連投をめぐり“クビ覚悟で”原監督に意見していた

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「犠牲になっていただいた」

 だが、大勢自身は身を呈して自分を守り続けてくれたコーチが身近にいたことを誰よりもわかっていた。10月2日、シーズン最終日に登板して37セーブ目をあげた大勢は、試合後、記者から「いま感謝を伝えたい相手は」と聞かれ、真っ先に「桑田さん」と答えた。

「自分だけじゃなくて、ピッチャーの皆さんの体調、メンタルを本当に配慮していただいた。本当に僕たちのために犠牲になっていただいたというか、そういう場面も陰ながら見えていました」

 桑田氏は、どんな思いで大勢の言葉を聞いたのだろうか。ともあれ、こうして桑田氏は原監督から投手チーフコーチの任を解かれ、ファーム総監督へと追いやられたのである。

 だが、将来を考えるとこの配置転換を肯定的に捉える声も少なくない。

「原さんはもうあと一期で終わると決まっている。側近だった元木ヘッドコーチも内野守備部門に配置転換されるなど首脳陣はガタガタな状況。来季、この死に体政権でどこまでやれるかは未知数です。一方で、『ポスト原』も見据えていかねばなりません。若手の育成に優れた桑田さんがこの一年、ファーム総監督を務めれば将来に向けてプラスになると期待する声も大きい」(読売関係者)

 桑田氏が一から育てる若手たちが、どう芽吹いていくかが楽しみである。

デイリー新潮編集部

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