「イエローハット」CM出演のグラドルが立憲民主へ 枝野氏の元で議員を目指し勉強中
「グラドルなんて」と言われても
現在はさいたま市の実家で暮らしをしながら、議員と一緒に市民からの陳情を聞き、毎朝7時から駅前に立ち、枝野議員や小川市議らとビラを配っている。
「目新しいのかビラを配っていると受け取ってもらえています(笑)。芸能の経験から人前に立つのには慣れていますし、人とコミュニケーションを取るのも好き。だから政治家は私にとって生きがいだなと思います」
一方で、芸能人から政治への転身となると、懐疑的な目で見られるケースも少なくない。特に永井さんはグラビアアイドルだけに、あらぬ批判を受けることがあるという。
「政治の世界で活動し始めてから、グラビアアイドルについて、女性のやる仕事として地位が低い、議員を目指すべきではないというような差別的発言もあります。でも私自身はそうは思いません。私自身、誇りと信念を持ってグラビアで活動してきたので、毅然とした対応をして参りたい。現在、グラビアアイドルをやっている方にも、頑張ってほしいと応援していきたい立場です」
自分だけでなく、枝野議員など周囲へも被害が及ぶのでは?と不安になったこともあるが、枝野議員からは「気にしなくて大丈夫だから、自信を持っていこう」と言葉をかけられたという。
政治用語など、日々わからないことを書き込んでいるというノートも見せてもらうと、びっしりと文字が書き込まれていた。こうした熱意もあり、支部の議員や秘書からも信頼を得ているという。
枝野議員の秘書を務める男性は「永井さんは、誰とは言いませんがぽっと出で出馬される芸能人の方とは一線を画している。選挙も手伝っていますし、自身の家庭環境から問題意識をきっちり持ち、皆が暮らしやすい社会を作りたいというビジョンもしっかりある」と評価する。
グラドルとしての今後は…
永井さんが地方議員となり解決したいのが、特に母子家庭の問題だ。
「この地区にはひとり親世帯が8,000世帯いますが、支援がぜんぜん足りていない。先日も小川市議と一緒に陳情をうかがった方は『貯金もなく、手持ちに数百円しかなく、もう生活ができないので勇気を振り絞って来ました』と相談に来られた。私の母も自分の洋服であったり楽しみを我慢して、私たち子どもに恥ずかしくない暮らしをさせてくれた。ひとり親というのは、貯金ができずお金が常に出続けるという感じなんです。そうした声をしっかり吸収して、私は市政に届けていきたいです」
永井さんは来年の統一地方選に出馬し、自身が生まれ育ったさいたまで市議を目指す。国政については現在考えてはおらず「私は永遠のさいたま市議がいいです」とさいたま愛を語る。
これまで公言はしていなかったが、グラビアアイドルは引退だといい、芸能活動についても引退の方向で考えている。多様性が求められる現在、永井さんのようなほかとは違ったバックボーンを持つ人が政治家になることは大事なことだろう。
ちなみに売りであるY字バランスは「もう封印です」とのことで、当選しても議員としてのY字バランスを見られないのは少々残念だ。