「山際大臣」辞任の真相 岸田首相の“更迭”決断の背景に自民党内の「山際下ろし」と迫る捜査当局の動き
急転直下の交代劇の裏側には何があったのか。見えてくるのは、岸田政権の相変わらずの“場当たり主義”と“ご都合主義”の二重奏だ。「瀬戸際大臣」がついに奈落に落ちた、山際大志郎・前経済再生大臣「辞任」の真相――。
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【写真】決断できない総理と地元でいまも広がる「山際辞職」運動
今回の突然の事態急変に一番驚いたのは、実は「山際氏本人」だと言われている。
自民党関係者の話。
「事実上の更迭。岸田首相の意向を受けて昨日、木原誠二官房副長官が“引導”を渡したとの話もあるが、確かなのは山際氏が自発的に辞めたわけではないということ。政権の浮沈を懸けた26兆円規模の総合経済対策の閣議決定を28日に控え、重要法案と担当大臣のクビを秤にかけ、ギリギリのタイミングで岸田首相が“損切り”の判断をした」
すでに党内では、先週半ばから大臣交代を求める声が急速に強まっていたというが、その空気を決定づけたのが18日の予算委員会での山際氏の答弁だった。
「本人みずから“これから何か新しい事実等々が様々なことで出てくる可能性がある”と発言したことで、大臣にとどまる限り、新たなスキャンダル発覚の可能性や野党の追及もやまないことが明らかになった。これで一気に“山際は辞任させるべき”との声が広がった」(同)
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