玉川徹、過去にもデマを拡散…“被害者”らの怒りの声 ディレクターには「パワハラと思うくらい厳しい」

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 いずれこうなると思っていた……。国葬の弔辞を巡るデタラメ発言で大揺れの10日間を過ごした、テレ朝社員・玉川徹(59)。このコメンテーターの履歴を振り返れば問題発言の連発で、反権力アジテーターと見紛うばかり。炎上するのは当然の結果なのである。

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 毎朝、目を吊り上げ、口をトンガラせて、「許せません!」「ありえない!」。傲慢、尊大、上から目線の発言を連発……。

 なぜ平日朝8時からこのストライプスーツ姿の「一社員」のご高説が流れているのか。そしてなぜ、視聴率が取れているのか。疑問に思う向きは少なくなかっただろう。

「玉川さんの発言の特徴は一貫した反官僚主義、野党気質ですね」

 と彼の言動を分析するのは、ノンフィクションライターの石戸諭氏である。

「そしてその一方で、視聴率への強いこだわりが挙げられます」

 石戸氏は、かつてテレビ朝日で玉川氏と長く仕事を続けてきた社員に取材をしたことがあるというが、

「玉川さんは『数字を取ること』をすごく意識していて、“数字を取れなかったらすぐ地位を追われる”と周囲に語っていたといいます。番組の平均視聴率だけでなく、自分の担当するコーナーの視聴率まで気にかける姿を見せていた。彼は自分が何を取り上げ、何を言えば視聴者が付いてくるかを常に考えている。ワイドショーの構造やパターンをよく知っていて、お行儀の良い発言でウケるのは難しいが、感情を強く出し、怒りを爆発させた方が視聴者に伝わるというのをよく知っている」

「電通が入っていますから」

「反権力」の衣をまとい、視聴者をあおる。このパターンで、彼をレギュラーコメンテーターに据えた「羽鳥慎一モーニングショー」は高視聴率を叩き出してきた。同じ時間帯のワイドショーではトップを走るが、そのおごりが脇の甘さを生んだのか。

 9月28日の同番組は前日に行われた安倍晋三元総理の国葬について取り上げた。その中で菅義偉前総理が行った弔辞が感動を呼んだという話題になった際、玉川氏はすかさず、

「僕は演出側の人間ですからね」

「政治的意図がにおわないように、それは制作者としては考えますよ。当然、これ、電通が入っていますからね」

 と発言。つまりは、弔辞の評価は高いが、その下書きは電通主導で書かれたもの。だまされてはいけないよ――と事の真相を暴露したつもりだったのだろう。

 しかし、そんな事実はなかった。放送直後から批判が殺到し、翌29日の番組で玉川氏は訂正して謝罪。10日間の出勤停止処分となったのだ。

次ページ:根拠は「日経新聞に出ている」

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