“日帰り0円”もズラリ 全国旅行支援で一番トクするツアー利用法

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 アフターコロナに向けた「全国旅行支援」が始まった。だが、どれがいいのか分かりにくいという声もある。基本的な点だけ押さえておくと、旅行代金の割引率は40%で、宿泊のみの場合は補助の上限が1泊5千円。旅行会社などが提供する交通+宿泊のツアーは8千円、その他のツアーも5千円を上限に補助される。加えて、平日の場合は3千円、土日祝日は千円のクーポンがもらえるというものだ。さらに東京都民が都内を旅行するのなら「都民割」を併用できる。

 淑徳大学教授の千葉千枝子氏は、とりあえず日帰りツアーを勧める。

「日帰りツアーは総額1万2500円で補助の上限の5千円に達します。だから、これより安いツアーはお得感がある。たとえば、1万2千円の平日バスツアーなら実質負担は4200円。この価格帯でもかなりゴージャスで、大抵食事が付くし、お土産がプラスされることもある。東京発なら、はとバスの専用ツアーをウオッチしておくといいでしょう」

2泊目以降は実質0円

 なお、とことん安くあげたいのなら5千円ぐらいの超シンプルなツアーもある。平日に利用すれば自己負担分は3千円。これに3千円のクーポンがついて実質ゼロ円だ。ただし、全国旅行支援は最低旅行代金が5千円(平日)なので、ツアー料金が安すぎると適用されない。

 では、交通+宿泊のツアーはどうか。この場合、1泊2日、2万円(1人あたり)で補助額の上限8千円に達する。

「あらかじめ決まっているツアーではなくて宿泊と交通を自分で組み合わせる『ダイナミックパッケージ』という商品があります。これだと宿泊を1泊にして、2泊目からは別の宿泊サイトから予約。宿泊だけの補助とクーポンをもらうという方法もいいでしょう」(同)

 宿のグレードにもよるが、2泊目以降は実質ゼロ円にすることもできる。でも予約が難しそうだし、どこもいっぱいではないのか。

 航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏が言うのだ。

「自分で手計算しなくても全国旅行支援の割引を自動的にやってくれるサイトがあります。11月以降なら、まだ空いているツアーや宿がたくさんありますよ」

 今回つぎ込まれる国費は約5600億円。予算が消化されると終了する自治体もあるため予約はお早めに。

週刊新潮 2022年10月20日号掲載

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