大阪・カラオケパブ殺人事件 法廷で“推し活”を語った57歳「宮本浩志被告」の精神世界
事件の真相や反省の弁は一切述べることなく、公判では「死刑にしてください」などと手前勝手な主張に終始した被告に「懲役20年」の実刑判決が下された。最後まで犯した罪に向き合うことのなかった男の名は宮本浩志(57)。専門家曰く「妄想世界に閉じ籠った」まま、男は刑に服することになるのか。
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事件が起きたのは昨年6月。大阪市北区でカラオケパブを経営する稲田真優子さん(当時25歳)が、店内で首や胸など十数カ所を刃物で刺され死亡。ほどなく殺人容疑で逮捕されたのが店の常連客だった宮本である。
「逮捕当初、容疑を否認していた宮本ですが、上着や靴から被害者の血液が検出され、事件で使われた粘着テープにも宮本の指紋が付いていた。また事件当日、パブが入居するビルの防犯カメラに宮本の不審な行動が記録されていたことも逮捕の決め手となりました」(全国紙社会部デスク)
公判で宮本は起訴内容の認否は黙秘する一方、「判決は死刑をお願いします」と発言。さらに今月12日の最終意見陳述では50分にわたって延々と一方的な主張を繰り広げた。
「被害者が大学の学費を親に頼らず、自分で工面するなど、苦労しながらも自立していたことを知って“尊敬の念を持つようになった”と陳述。かと思えば、被害者が念願の自分の店を持つに至ったことについて“夢を実現させていく実行力を見て、彼女を本気で応援しようと思った”と回想した。店に足繁く通ったのも、少しでもお金を落としてあげたかったからだと語り、まるで“推し活”のように話していたのが印象的でした」(同)
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