「ダイソン」一強時代が終えん 日立とパナソニックの強烈な巻き返しで掃除機市場は戦国時代へ

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 掃除機商戦に異変あり──今、家電業界では「ダイソンvs.国内メーカー」のバトルに注目が集まっている。かつて“絶対王者”として人気をほしいままにしてきたダイソン製掃除機の勢いが陰りを見せ、国内メーカーが巻き返しを図っているというのだ。

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 今、掃除機で最も人気なのは「スティッククリーナー」と呼ばれるタイプだ。まさにダイソンと国内メーカーが激戦を繰り広げている分野でもある。

 価格.comが9月14日から10月11日までに集計した掃除機の「人気売れ筋ランキング」によると、1位から20位までの20商品のうち13商品がスティクタイプだ。

 そのメーカーの内訳は、ダイソンが6商品、国内メーカーではパナソニックが2商品、日立が3商品、シャープとアイリスオーヤマが各1商品の計7商品という結果だった。

 まさに激戦だが、一体、掃除機商戦で何が起きているのか、価格.comを運営するカカクコムの執行役員でショッピングメディア本部副本部長を務める鎌田剛氏に取材を依頼した。

「少なく見積もってもこの10年間は、ダイソンが日本の掃除機市場を席巻していました。弊社のランキングでも、ベスト5をダイソンが独占することも全く珍しくなかったほどです。特に2016年に発売されたスティック型コードレスクリーナーのV8シリーズは、日本でも爆発的な人気商品となりました」

 人気の秘密は、ダイソンご自慢の吸引力と、メカニカルな外観が男女を問わず「カッコいい」と評価されたことだという。

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