ロシア軍による性的暴行は軍事戦略…専門家は「山賊と同じレベル。プーチンは処罰どころか名誉称号を与えている」

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ロシア人は非常識!?

「レイプと通底するのがロシア軍による略奪です。ロシア軍兵士は占領地で略奪の限りを尽くし、冷蔵庫や洗濯機、iPhoneといった盗品を家族や故郷の人々に輸送しているのです。驚くべきことに、多くのロシア市民は戦地からの“贈り物”を喜んで受け取っているといいます」(同・軍事ジャーナリスト)

 十字軍やナポレオン戦争の時代なら“戦利品”という考えもあっただろう。だが今は21世紀だ。

「もし自衛隊員が海外の派遣先で略奪を行い、盗品を日本の家族に送ったとしましょう。とてもではありませんが、受け取る家族がいるとは思えません。ロシア人の妻が夫にレイプをけしかけたという報道も、本当に信じられない内容でした。どうもロシア国民は、軍人や兵士だけでなく銃後の市民も、我々とは常識が異なるのではないか、そう思ってしまうことさえあります」(同・軍事ジャーナリスト)

 戦時国際法は文民と民用物への被害を最小化するよう求めている──こんな難しいことを言わなくとも、軍隊が無辜の市民を虐殺したり、性的暴行に及んだりするのは大問題だ。少なくとも西側諸国の市民なら、常識と言っていい。

ロシア軍は山賊レベル

「ロシア・ウクライナ戦争では、西側諸国の想像以上にロシア軍が弱体化していることが明らかになりました。兵士の性的暴行を戦術にするような軍隊だから弱い、という指摘は暴論に聞こえるかもしれません。しかし、因果関係はあると思っています。軍隊にとって重要な軍律を緩ませ、戦争の大義名分が失われるからです。夜盗とか山賊に等しいロシア軍が、ウクライナ軍に勝てるはずはないでしょう」(同・軍事ジャーナリスト)

註1:プラミラ・パッテン氏の正式な肩書きは「紛争下の性的暴力担当国連事務総長特別代表(Special Representative of the Secretary-General on Sexual Violence in Conflict)」

註2:戦争を語り継ぐ 戦後77年に寄せて (3) 旧満州でソ連軍占領、中国内を転々 教育環境奪われ 翻弄(中日新聞・滋賀版・2022年8月13日)※見出しには男性の本名が記述されているが割愛した

デイリー新潮編集部

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