プルシェンコの「プーチン礼賛」の真意とは 背後に政府高官の妻とのパイプが

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「バッハ会長に手紙」

 JOCで長野五輪招致に携わった五輪アナリストの春日良一氏によれば、

「2024年のパリ五輪に向けて予選が始まった競技もあるので、今年4月下旬、私はバッハ会長に手紙を書きました。休戦決議を破った国の選手でも、個人として戦争反対を表明するなら五輪や各種大会に参加できるようにすべしと提案しました。先日、IOCから長文の返信が来たのですが、主意は『仮に特例を設けてもプーチンは何をしでかすか分からず、選手の命が保証できない』でした。選手に罪はありませんから、IOCもジレンマを抱えています」

プーチン礼賛発言で援助を期待か

 威勢のいいプルシェンコ自身、追い詰められていると話すのは、ロシア政治を専門とする筑波大学名誉教授の中村逸郎氏だ。

「欧米の経済制裁により、プルシェンコは海外でアイスショーを開催できず外貨を稼げなくなった。代わりに彼は、ロシア国内7都市を会場にして1回あたり観客2万人規模のショーを始め、費用は大統領直属の文化ファンドから援助してもらっているようです。以前から彼はぺスコフ報道官の妻でフィギュアスケーターのタチアナ・ナフカと親しい。政府高官の妻としてロシアスポーツ界への金の流れを差配する彼女とのパイプを生かし、プーチン礼賛発言をすることでファンドからの継続的な援助を期待しているのでしょう」

 かつての“皇帝”も貧すれば鈍するというわけか。

週刊新潮 2022年10月20日号掲載

ワイド特集「『舞いあがれ』る?」より

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