プルシェンコの「プーチン礼賛」の真意とは 背後に政府高官の妻とのパイプが

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 いよいよ今月下旬からフィギュアスケートの世界一を争うGPシリーズが始まる。一方、かの国ではあの羽生結弦も憧れた五輪メダリストの発言が物議を醸しているが、強気な物言いの裏には強(したた)かなそろばん勘定が……。

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 クリミア大橋爆破でロシア劣勢が伝えられるプーチン大統領にすれば、彼の存在は心強いに違いない。その男の名は、フィギュアスケート界で“皇帝”と呼ばれたエフゲニー・プルシェンコ(39)。

ロシア人アスリートたちから冷笑

 今月4日、ロシアのスポーツ専門チャンネルで、彼はこう言い放った。

「普段鍛え上げているアスリートこそ積極的に軍の戦力になるべきだ」

 いわば自国のアスリートに“従軍”を促した格好だ。実際にロシア政府は国民の「部分動員」を始めたが、それについても彼は、

「“召集令状”が来たら、喜んで受け取る。私はどこにも逃げません」

 とまで発言。これにはむしろ、欧米よりも当のロシア人アスリートたちから冷笑を浴びているという。

 そもそもロシアは度重なるドーピングで、国としての五輪参加が認められていない。その上、国連の「オリンピック休戦決議」を破って侵攻を始めたため、ロシア選手はIOCや国際機関から制裁を受けている。

 五輪のみならず各種の国際大会への出場もかなわないとなれば、活躍の場が奪われたも同然。そんな状況で、競技の第一線から退き戦争を支持するプルシェンコの姿勢は、若い選手たちからひんしゅくを買っているのだ。

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