暴言王「泉房穂明石市長」をアンガーマネジメント専門家はどうみたか

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受容性が低い

 アンガーマネジメントは、怒りの感情をコントロールする心理トレーニングとして、1970年代にアメリカで生まれた。当初は犯罪者の矯正プログラムとして活用されたが、最近は一般の人にも良好な人間関係を築くために取り入れられるようになった。

「泉市長は、自分の価値観と違うものは受け入れられない。今の時代は価値観が多様化していますが、受容性が低い人なのでしょう。だからすぐに怒って暴言を吐いてしまうのだと思います」

 泉市長は、2019年に辞任した際、アンガーマネジメントの講習を受け、本も読んで実践していると語っている。

「そのわりには、うまくいっていません。アンガーマネジメントの基本は、イラついたり、かっとなったりした時、6秒間行動を控える『6秒ルール』を守ることです。泉市長はこれのやり方が間違っています。ただ単に怒りを6秒間我慢しているようです。しかしアンガーマネジメントでは、怒ってはいけないとは言っていないのです」

 単なる怒りは問題ないという。仕事で失敗した時、自分に怒って次は頑張ろうと思った場合、その怒りはモチベーションを上げるからだ。

「暴言を吐きたくなるような怒りは、コントロールすべきです。そういう時は、6秒ルールを実践します。6秒経てば、理性が感情に介入してくるからです。ただ6秒を数えるのではなく、深呼吸をしましょう。吐く息は神経を弛緩し、リラックスする効果があります。そうすれば、冷静になれるのです」

 暴言を吐く人には、6つのタイプがあるという。

・公明正大な人~正義感が強く、マナー違反を見ると怒りを感じてしまう。
・博学多才な人~向上心があり完璧主義なところがあるので、物事に白黒つける。はっきりしない人にはイライラを感じる。
・威風堂々の人~自尊心が高く、自分がネガティブな評価を受けると不満に感じる。
・天真爛漫な人~自分の感情を素直に伝えることができるが、意思表示をはっきりしない人に憤りを感じる。
・外柔内剛の人~表向きは穏やかだが、自分で決めたルールを重んじるため、他人の価値観には目を向けない。
・用心堅固の人~慎重で人と距離をとる。プライベートな領域に他人が踏み込むと怒りを感じる。

 泉市長はどのタイプなのか。

「経歴など、関係がありません。泉市長に診断を受けていただかないと、どのタイプか判定は難しいですね」

 博学多才な人、もしくは威風堂々の人のどちらかではないか。

デイリー新潮編集部

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