「リブゴルフ」が世界ランキング対象ツアーになる日は来るのか?
条件は他にも…
さらに、もう1つ。リブゴルフはオープン性を欠いた閉鎖的なツアーと見なされており、そこを改善する必要性も指摘されている。
第7戦終了後、リブゴルフ独自のポイントランキングの上位24名には、来季の出場資格が確保されることになっている。それとは別に、チョー氏が率いるアジアツアーのインターナショナル・シリーズから最低でも数名、それにミケルソンやジョンソンのように、あらかじめ複数年契約を交わしている選手が加わると、全48名の枠はあっという間に埋まってしまう。
そこに、たとえばPGAツアーなどの主要なツアーで常日頃から行われているマンデー予選のようなオープン・クオリファイを設け、外部からも参加できる道を開くことが、世界ランキング対象ツアーとなるためには求められると考えていい。
さらに言えば、PGAツアーは「米国拠点」、DPワールドツアーは「欧州拠点」、MENAツアーは「中東や北アフリカ」という具合に、世界ランキング対象ツアーには、どれも地域性があることが特徴。しかし、リブゴルフはサウジアラビアの政府系ファンドが経済的に支援しているものの、ツアーの本部は米フロリダ州にあり、ツアーを展開する場所は米国、欧州、アジア、中東とさまざまで、「どこのツアーなの?」という問いに一言で答えることが難しい。いわば「ワールドワイドなツアー」であり、本来ならグローバルな広がりを持つリブゴルフこそは、世界ランキングによって強さが示されて然るべきなのだろう。
それなのに、そうなっていない理由、なかなかそうなりそうもない原因を作り出したのは、リブゴルフ自身である。
まずは掲げられている条件をクリアする努力と工夫が期待され、それが徒労に終わる可能性もあるのだが、今は無駄骨を折ることも覚悟の上で、じっくり取り組む構えを見せるべきときではないだろうか。
お金では買えないものを欲するときは、往々にして努力と時間がかかるものだ。
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