イチロー、前田智徳、金本知憲…名選手が続々 「ドラ4位の法則」に当てはまりそうな“大化け候補”の実名

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厳しいマークの中で打率5割

 桐蔭横浜大が所属する神奈川大学野球連盟は、これまでも多くのプロ選手を輩出するなど、他のリーグに比べてレベルが低くはなく、ここまで安定して結果を残し続けているのは見事だといえる。ただ、吉田がこれだけの打力を持ちながら、上位候補として名前が挙がらない理由は、守備面に課題を抱えているからだという。

「吉田は、キャッチャーとしてみると、スローイングの正確性が少し物足りないですね。地肩が弱いわけではないですが、どうしてもコントロールが不安定に見えます。キャッチングやフットワークは、ドラフト候補として見ると突出しておらず、そのあたりが少し気になりますね。ただ、バッティングは、誰が見ても良いものを持っている。下級生の頃はファーストを守っていましたが、『サードや外野ができないかな』と思って見ているスカウトも多いと思いますよ。やはり、右打者でこれだけ打てる選手は魅力ですから」(神奈川大学野球を担当するスカウト)

 今年の秋季リーグ戦は、厳しいマークの中で5試合が終了した時点で打率5割、2本塁打と圧倒的な成績を残している(10月9日終了時点)。前出の和田は西武時代に捕手から外野手へ転向して打撃が大きく開花したが、吉田もそのような選手になる可能性を秘めているといえそうだ。

 今年の候補選手で「ドラフト4位の法則」に当てはまる選手は出てくるだろうか、ぜひ注目してほしい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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