イチロー、前田智徳、金本知憲…名選手が続々 「ドラ4位の法則」に当てはまりそうな“大化け候補”の実名
「関東の高校生では一番」
彼らの除いた“大化け候補”としては、三塚琉生(桐生第一)、井坪陽生(関東一)、海老根優大(大阪桐蔭)、田中多門(呉港)、前田一輝(鳴門)、黒田義信(九州国際大付)といった外野手が有望だ。
このうち、特にスカウト陣から熱い視線を送られているのは、三塚と井坪である。三塚は身長181cm、体重87kgの左の大型外野手で、そのパワーは高校生とは思えない。
「バッティングなら関東地方の高校生で一番だと思います。常にバットを強く振れるし、センターを中心に長打が打てることが魅力的ですね。(今年の)夏は脚を怪我していたようで、少し動きが悪かったですが、脚力と肩の強さがある。高校生では、なかなかいないレベルの外野手だと思います」(関東地区担当スカウト)
チームは、夏の群馬大会の準決勝で敗れたものの、三塚は、センターバックスクリーンに飛び込むホームランをはじめ3安打を放つ活躍を見せている。筆者も、このホームランを現地で見たが、前出のスカウトが話すように、センターに伸びていく打球は素晴らしいものがあった。
打球の早さと飛距離は“高校生離れ”
一方、井坪は、強打のセンター。この春からスカウト陣から名前をよく聞くようになった。今年5月の関東大会で、4試合で6本の長打を放ち、チームの準優勝に貢献。夏の東東京大会は準々決勝で敗れて、甲子園の切符を逃したが、計4試合で2本塁打と見事なバッティングを披露した。巨人の中島宏之を彷彿とさせるバットを高く上げた構えで、軽く振っているようでもバットのヘッドが走り、打球の早さと飛距離は“高校生離れ”している。
過去のドラフト4位の“成功例”をみると、大学卒は金本知憲、社会人出身では和田一浩が「超一流選手」になっている。こうした点を踏まえて、高校生以外の野手の“大化け候補”も挙げておきたい。
吉田賢吾(桐蔭横浜大)は期待できるひとりだ。高校時代は、それほど有名な選手ではなかったが、大学進学後に大きく成長した。レギュラーを獲得した2年秋から4季連続で、リーグ戦のベストナインを獲得(※2年秋は一塁手、3年春以降の3季は捕手)。また、3年秋には5本塁打(10試合)、4年春には6本塁打(10試合)を放つなど、長打力を持ち合わせている。
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