202X年「里崎智也社長」、「サブローGM」体制へ加速 福浦次期監督は「内定」、オールロッテ化に“女帝”のカゲ

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吉井監督は「繋ぎ」

 プロ野球ロッテは10月7日に吉井理人新監督(57)の就任を発表した。前任が井口資仁監督、その前は伊東勤元監督で、3人連続で“外様”監督となる。2012年限りで退任した西村徳文元監督を最後に、生え抜き監督は出ていない。しかし、この系譜の裏では、着々と「ロッテ回帰」が進行しているという。吉井監督の後継監督に、今回のコーチ人事で打撃コーチからヘッド兼打撃コーチに昇格した福浦和也氏(46)の就任が内定しているからだ。

「重光(昭夫)オーナーは、吉井監督の下でヘッドとして投打両方を見させることで、いつ監督になってもいいように準備している。吉井監督には、(来春の)WBCの日本代表投手コーチ兼務を認めており、監督不在中は福浦氏に監督業を学ばせる格好の機会となる」(球団関係者)

 井口前監督の電撃退任の直後は、福浦コーチの監督昇格が有力視されていた。ふたを開けてみれば、昨季までの投手コーチ時代に井口氏との確執も囁かれた吉井氏に白羽の矢が立った。

「2人は佐々木朗希の起用法や継投などで意見が対立し、吉井さんはピッチングコーディネーターという新たなポストに外された。球団としては佐々木をルーキーの時から指導してきた経験があり、辞めさせるには惜しい人材だった。チーム外にいても佐々木の育成への意見を求めるなどしてきた。佐々木は今季、完全試合を達成したとはいえ、ローテーションは大きく間隔を空けて起用している状態で、真に一本立ちするまでにはもう少し時間がかかる。オーナーにしてみれば、吉井さんはそこまでは日本球界の至宝の面倒を見ろということだろう」(古参のチーム関係者)

 監督としての資質以上に、いち選手である佐々木の育成を優先した異例の監督人事だった。そして佐々木が“完成品”になった時、満を持して福浦監督の登板――。これがオーナーサイドの理想的なシナリオのようだ。

サブロー、里崎両氏とオーナー夫人の親密な関係

 福浦氏は地元・千葉の習志野高校からロッテに入団した。チーム一筋にプレーし、「幕張の安打製造器」の異名を取るほどの巧みなバットコントロールを持ち味に、通算2000安打の快挙を達成。ロッテを象徴する名球会選手で、チームの“顔”にふさわしいことは確かだ。

 福浦政権が誕生すれば里崎智也氏(46)とサブロー氏(46)、同学年の2人がフロント入りし、現役時代を共にした福浦氏をサポートするのではないかとみるチーム関係者は少なくない。それぞれの引退後、里崎氏は球団社長、サブロー氏はゼネラルマネジャーへの転身の夢を口にしている。

 現在、里崎氏はメディアやYouTubeなどで活躍する。一方でサブロー氏は20年から楽天のファームディレクターとしてフロント業の経験を積んでいる。

「元選手が球団社長になったことは聞いたことがないが、里崎はYouTuberとして成功を収めるなどしており、経営的なセンスは感じられる。サブローは現役時代にフロントとの対立から巨人にトレードされるという苦労も経験済みで、現場のことは知り尽くしている。十分に責任あるポジションを任せられる年齢にもなってきている」(NPB元球団社長)

 夢物語のような「里崎社長・サブローGM」体制に、信憑性を持たせているのが重光オーナー家との親密な関係性だ。中でもオーナー夫人が、2人を可愛がってきたことはチーム内では周知の事実になっている。

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