巨人・原監督はドラフトで「1勝11敗」…阪神・岡田新監督も“くじ運”が悪すぎる

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“長い負の連鎖”

 10月20日に開催されるプロ野球ドラフト会議では、高校通算68本塁打の高松商・浅野翔吾をどの球団が引き当てるかが、最大のみどころになる。「12球団OK」を表明している“高校ナンバーワン野手”には、複数の球団が指名すると予想されている。そうなれば、抽選は必至で、各球団のくじ運の強さに注目が集まりそうだ。振り返ってみると、過去のドラフトでは“くじ運の悪さ”に何度も泣かされた監督がいた。【久保田龍雄/ライター】

 ドラフトの競合抽選で外れ1位も含めて「通算1勝11敗」と惨憺たる成績なのが、巨人・原辰徳監督である。

 2006年の高校生ドラフトで、3球団競合の堂上直倫(現・中日)を外したのが、ケチのつきはじめだった。翌07年の高校生ドラフトでは、5球団競合の佐藤由規(元ヤクルトなど)を逃がした。さらに、同年の大学・社会人ドラフトは、6球団競合の大場翔太(元ソフトバンクなど)と、「外れ1位」で広島と競合した篠田純平を外して、“4連敗”となった。

 08年にソフトバンクと競合した、東海大相模の後輩・大田泰示(現・DeNA)を引き当て、ようやく「1勝」を挙げたが、“ゴジラ2世”と期待された大田が巨人在籍時に活躍できなかったのは、ご存じのとおりだ。

 11年には、巨人入りを熱望する甥の菅野智之と相思相愛であることをアピールし、他球団をけん制したにもかかわらず、日本ハムが強行指名し、抽選の結果、敗れてしまう。そして、ここから再び“長い負の連鎖”が始まる。

球団社長が“代打”

 13年は石川歩(現・ロッテ)、18年には根尾昂(現・中日)と「外れ1位」の辰己涼介(現・楽天)。19年は奥川恭伸(現・ヤクルト)と「外れ1位」の宮川哲(現・西武)、20年にも佐藤輝明(現・阪神)と狙った選手をことごとく外し、菅野以降、原監督は、実に“7連敗”を喫してしまう。

 原監督自身も「どうもくじだけは強気になれない。自分が引かれたのは強かったんだけどね(1980年のドラフトで当時の巨人・藤田元司監督が4球団競合の原を引き当てる)」と皮肉なめぐり合わせをボヤくばかり。

 昨年のドラフトでは、あまりのくじ運の悪さから、今村司球団社長が“代打”を務めたが、これまた4球団競合の隅田知一郎(現・西武)を外し、ジンクス打破はならなかった。

 すでに“浅野獲り”を表明している巨人、今年くじ引き役を務めるかどうかは「五分五分」という原監督だが、今年こそ、名門球団の将来を背負って立つ“金の卵”を見事引き当てることができるだろうか。

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