大城も小林もダメで正捕手不在…巨人はFAで西武「森友哉」を獲得するしかないのか
もし西武の捕手・森友哉(27)がFA権を行使したら、巨人は獲得すべきか否か──ジャイアンツファンの間で、こんな論争が起きている。G党のほぼ全員が“正捕手不在”を嘆いているのは事実だが、チーム内で育成するか、優秀な捕手を他球団から獲得するか、意見は分かれているようだ。
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まず、捕手のデータから確認しておこう。2022年のセ・リーグはヤクルトの優勝で終わったが、“盤石の正捕手”が143試合をフル出場したわけではない。
そこで、巨人とヤクルトの捕手に西武の森を加え、出場試合数の多い6人の成績を表にまとめた。
担当記者は「6人の捕手を比較すると、巨人とヤクルトではかなりの差があることが分かります」と言う。
「11月に行われる侍ジャパンの強化試合に、捕手では西武の森、ヤクルトの中村悠平(32)、ソフトバンクの甲斐拓也(29)が選ばれました。甲斐は今シーズン、130試合に出場しましたが、打率は1割8分に過ぎません。一方、巨人の大城卓三(29)は、ホームランを13本も打ち、打率も2割6分6厘と高いですが、失策と捕逸が多いことが分かります」
大城のライバルである小林誠司(33)は、打率1割4分8厘、本塁打0本と全く打てない。更に、リード面に問題が多いことでも知られている。
「今シーズンの小林は、捕逸も3を数えました。やはり大城と小林の2人に比べれば、ヤクルトの中村と内山壮真(20)のほうが、はるかに安定感があります。2人とも打率2割台をキープし、失策も捕逸も目立ちません。中村に至っては、盗塁阻止率がセ・リーグ1位に輝きました。今季からヤクルトOBの名捕手・古田敦也さん(57)がつけていた背番号27を引き継ぎました。本人も期するところがあるのでしょう」(同・記者)
捕手の仕事
一方の森だが、打撃と守備の成績を見る限り、少なくとも小林は上回っているかもしれないが、大城を凌駕しているとまでは言えない。FAで獲得するかどうか、G党でも意見が分かれている理由だろう。
野球評論家の広澤克実氏は1985年から1994年までヤクルトに在籍し、90年からは名捕手・野村克也監督(1935〜2020)の元でプレーした。同じ年に入団した古田氏が“野村2世”として成長していく姿も目の当たりにしている。
2人の名捕手をよく知る広澤氏に、巨人の現状を訊いた。
「『帯に短し襷に長し』という言葉があります。打てるが守備に難のある大城くん、打てないが大城くんよりは経験豊富な小林くん。2人には対照的な一長一短があると考えているジャイアンツファンも多いでしょう。しかし、それは事実ではありません。正直なところ、2人ともプロ野球の1軍でプレーできる捕手のレベルには達していないからです」
プロ野球の捕手に求められる“最重要の仕事”とは何か――広澤氏は「打者が狙っているボールを見抜くこと」だという。
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