ロシアが作った「コカ・コーラ」「ファンタ」「スプライト」の模倣飲料を入手 専門家が飲んでみた
困難を極めた入手経路…ドバイ経由で
OCHAKOVO(オチャコボ)社は、1978年のソ連時代に設立されたロシアの飲料メーカーです。ビールやジュースをはじめ、東欧の伝統的な飲料「クワス」の製造販売を行っています。クワスとは、ライ麦と麦芽が主原料の発酵飲料のことで、その味は「麦茶に砂糖とビールを混ぜた感じ」です。
そんなオチャコボ社が発売したのが、この「クールコーラ」「ファンシー」「ストリート」なのです。普段私は「これはどこそこの パクリです」のような 評価はなるべく行わないように心掛けているのですが、これらがコカ・コーラ社の主力製品である「コカ・コーラ」「ファンタ」「スプライト」を真似しているのは、疑いようがありません。なぜならオチャコボ社自ら、模倣していることを認めているからです。
私はこれらの飲料が発売された直後から、入手しようと試みました。去年まではロシアのコーラを入手する際は、現地の問屋とインスタグラムで連絡を取り合い購入していました。しかしロシアは3月中旬にツイッター、フェイスブック、インスタグラム等のSNSサービスを遮断したため、そもそも問屋と連絡がつきませんでした。
この問題に関しては、ロシアで開発されたSNS「テレグラム」を使用しコンタクトが取れたので解決したのですが、今度は送金手段が無いことがわかりました。クレジットカードはもちろん、ペイパルやウエスタンユニオン等の決済・送金システムも、ロシアでのサービスを停止しているからです。ロシアが国際的に相当孤立しているのだと改めて感じた瞬間でした。
結局私は問屋からの購入を諦め、今回はロシア在住の日本人の方にご協力いただきました。しかし発送の段階で、今度は重量制限の問題が生じました。運送会社の都合なのか国全体で規制されているのかは定かではありませんが、ロシア国外へ小包を送る際の重量は2kgを超えてはいけないとのこと。
本当は飲む用と保管用で各種2本ずつと、缶や瓶などの容器でも販売されているためそれも欲しい。更に味を比較するため、ロシア製造のコカ・コーラ社製品など、いろいろ入手しようと思っていたのですが、500mlのペットボトル3本が限界でした。そのため今回の飲み比べのために用意したコカ・コーラ社の製品は、ロシアのものではなく日本のものとなります。
なお、モスクワから発送された小包は直接日本には来ず、一旦ドバイを経由してから10日ほどで私の自宅に到着しました。ロシアの流通網がどのくらい機能しているか未知数でしたし、もし陸路と海路で来るなら数か月は掛かるだろうなあ、と覚悟していましたが、この点は侵攻前とさほど変わりませんでした。
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