藤井聡太竜王、黒星発進に解説者も驚き　現在までの通算勝率は何％？

藤井竜王の通算勝率は？

「藤井さんは通算8割3分と圧倒的な高勝率を誇ります。それでも確率的には、6回戦えば1度は負ける。その1度の負けがたまたま初戦に起きたのでは」

　と解説するのは、将棋ライターの松本博文さん。では、珍しいくらいの完敗の理由は何なのだろう。

「将棋の世界では、統計的に先手有利が共通認識で、トップ棋士同士の戦いではさらに顕著。テニスでサーバーがゲームの主導権を握るのと似ています。今回先手番となった広瀬さんは先手の得を生かし、序盤にペースをつかみそのまま押し切った。終盤の読みの正確さに定評のある藤井さんを向こうに回して、ミスなく最後まで指し切った広瀬さんの完勝といえます」（同）

　負けてニュースになる棋士といえば、全盛期の大山康晴や羽生善治などが思い起こされるが、藤井竜王は20歳にして、その域に近づきつつあるということなのだろう。

　第2局は10月21日と22日、京都の仁和寺で行われる。

　果たして、勝負の行方は。

週刊新潮 2022年10月20日号掲載

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