玉川徹氏“降板報道”を他局は懐疑的な目で見ている 「プロレスを続けるしかないのでは」

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異例のコメンテーター

「そもそも彼は、テレ朝の報道局情報番組センター所属の一社員です。報道の記者や解説員といった立場ならともかく、一般社員がワイドショーのレギュラーコメンテーターとして出演していることが異例ですからね。そんなテレビ局員は、過去にはTBSの『モーニングEye』で人生相談コーナーを担当した強面の松岡憲治さんくらいしか思い当たりません。にもかかわらず、『モーニングショー』の前々番組の『スーパーモーニング』の頃から“玉川総研”という冠コーナーを持たされていた。というのも、それだけ彼が数字を持っているからなんです」

 玉川氏は問題発言も少なくなく、そのたびに炎上することは、番組内で羽鳥慎一アナからネタにされているほどだ。そんな彼が数字を持っているのだろうか。

「彼はこれまで、『僕は制作側の人間』とか『地雷を知っている』などと語ったことがあります。“電通発言”では地雷を踏んだ格好ですが、普段は“キワキワ”をよく分かっていて、まるでプロレスの如く、悪役を演じきっている。それが数字に結びついているのです」

 プロレスといえば、元局アナの古舘伊知郎の実況を思い出すように、テレ朝のお家芸である。

悪玉のいないプロレスなんて

「羽鳥アナと長嶋一茂や石原良純など他のコメンテーターが善玉、玉川氏が悪役に徹することで、『モーニングショー』は情報番組の枠を超え、プロレス的エンターテインメントショーになっているのです。視聴者に高齢層が多いのも、そのせいでしょう。ジャイアント馬場やアントニオ猪木を応援したプロレス世代が数字を支えているのです。誰もガチンコ勝負とは思わない、エンターテインメントとして……」

 玉川氏が出勤停止となって以降の「モーニングショー」が面白くなくなったのは、善玉出演者ばかりになってしまったからか。

「これを支えているのが、京大卒の玉川氏の明晰な頭脳と、長年ワイドショーで培った平衡感覚でしょう。今回は、電通なら何にでも関わっているはずと思い込んでしまったのでしょうが、被害者は電通だけで、視聴者が損害を被ったり名誉が毀損されたわけでもありません。電通も東京五輪汚職で影響力が弱まっていることだし、今さら怒っても仕方ないでしょう。BPO(放送倫理・番組向上機構)に訴えるなんてことはしないと見ています」

 問題は、玉川氏自身が「もう嫌だ」と考えているのかどうかだ。

「確かに彼にとっても、ダメージは大きかったと思います。19日には再度釈明もしなければならないでしょう。それでも、日テレの三冠阻止のため、上層部から『続けろ!』と命じられれば、社員としてはプロレスを続けるしかないと思いますね」

デイリー新潮編集部

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