「原監督に辞める気は毛頭ない」 オーナーが原体制を黙認する理由を解説

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 街には秋風が吹き、今年のプロ野球シーズンもCSと日本シリーズを残すのみ。その蚊帳の外にいるのが、球界の盟主を自任するジャイアンツだ。2年続けての負け越しで4位に沈んだのに、原辰徳監督(64)の責任論が出てこないのが不思議である。

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 巨人のBクラスが確定したのは、今月1日のDeNA戦。その試合は今季を象徴するような幕切れだった。

 1点リードされた8回裏、巨人はノーアウト満塁の大ピンチ。ここで代わった新人・大勢が後続を三者連続三振に切って取り、窮地を脱する。9回の表、今度は巨人がノーアウト一・二塁のチャンス。バッターは中田翔、岡本和真の主軸につながった。流れはどうみてもジャイアンツ。しかし、G党の期待はため息に変わる。中田がレフトフライ、岡本がサードゴロのダブルプレーであっけなく終戦となったのだ。

「坂本の責任は大きい」

「今年は主力選手がことごとく駄目だった。これに尽きますよ」

 とは、かつての巨人4番打者、張本勲氏だ。

「とりわけ坂本(勇人)の責任は大きい。けがで2度離脱しましたが、もっと鍛え直さないとあと2~3年で下り坂になるでしょう」

 坂本は女性スキャンダルでも話題となったが、

「チームリーダーが信頼を損ねるようなことをしては駄目。今のままなら将来の指導者の道も断たれるよ。岡本も昨年に比べたら物足りなかったし、丸(佳浩)も好機での凡退が目立ったよね」

 一方の投手陣も、

「救援の出来も良くなかったけど、何よりエースの菅野(智之)の不調。投打の軸が機能しなかったことが最後まで響いたね」

 そこで気になるのは、チームの最高責任者・原監督の処遇だ。原監督は今季、3年契約の1年目。あと2年は監督の椅子に座ることになる。

 しかし、今シーズンは昨季に続いての負け越しとなったばかりか、打率、防御率共にリーグワースト。最下位になってもおかしくなかったほどの惨状だ。

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