「相棒21」初回視聴率は17・3% 冠城亘ではなく亀山薫が刺さる視聴者層とは?

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個人視聴率で見ると

「初回17・3%は、日曜劇場『DCU』(TBS・1月期)の初回16・8%を上回り、今年放送された民放連続ドラマの中でトップ。さすがですね。個人視聴率で見ても、9・8%と素晴らしい。とはいえ、個人視聴率で見ると、どの世代が視聴していたかよく分かるんです。例えば、初回のコア層(13~49歳の男女)の視聴率は4・2%でした」

 健闘しているが、それほど高い数字とは言いがたい。

「一方、F3層(50歳以上の女性)は18・8%と高視聴率でした。女性の視聴率をさらに細かく見ると、50~64歳は15・5%、65歳以上、いわば“F4層”は何と21・0%でした。さらに、60歳代は22・2%、75歳以上は20・3%ですから、やはり60代がメインターゲットと見ていいでしょう。この層は母数も多いですから、世帯・個人も押し上げることになります」

 女性ほどではないが、男性も同様だ。

「やはりM3層(50歳以上の男性)が13・9%と高い。50~64歳は9・7%ですが、65歳以上のM4層は17・6%と跳ね上がります」

“F4”が支える亀山

 これら個人視聴率を、昨シーズンの最終回、冠城亘(反町隆史[48])の4代目相棒と比べると――、

「F3層は15・3%、50~64歳は10・6%、F4層は18・3%で、亀山相棒に比べると落ちる。一方、M3層は13・1%、50~64歳は9・3%、M4層は16・1%と、さほど変わらないのです。やはり20年前のF2、F3層、つまり現在の高齢女性層にとって、永遠の相棒こそ亀山薫なんでしょう」

 特命係の亀山は高齢女性層に支えられていたのか。その復帰第1話、プロはどう見たのだろうか。

「サルウィンの親善使節団のメンバーがサヘル・ローズに宮澤エマ、トラウデン直美の弟・トラウデン都仁と、役者は濃かったですね。他にも石坂浩二、仲間由紀恵、木村佳乃といった準レギュラーも総出演で、ファンサービスがいいと思いました。ストーリーはちょっと荒唐無稽な感じもあり、テンポもゆったり目でしたが、脚本は特番時代から『相棒』を支え続けてきた輿水泰弘氏ですからね。昔からのファンからのご祝儀視聴率という部分もあるのでしょう。2話は初回の解決編となるのでしょうが、前振りがどのように回収されるのか、亀山はいつ、どうやって警視庁に戻り、正式な相棒として復帰するのかが気になるところ。もちろん、今年No.1連ドラの座は間違いないと思いますが」

デイリー新潮編集部

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