「初めての彼氏」と「パパ活」がトラウマに… 新婚なのに“出稼ぎ風俗”を続ける29歳女性の告白
パパ活が「下手」
実際、これを機に麗子の“男性感覚”は狂っていった。
「DVの彼とは2年ほどで終わったのですが、そのあとはバイト先の居酒屋の先輩と関係をもちました。付き合ったとはいえなくて……向こうには彼女がいたんです。でも彼女とのデート代をせびられたりしていて、私はヒモの愛人みたいなもので(笑)。2万円とか平気で渡して、いま思えば信じられませんよね」
そのほか、アプリやSNSを通じた男性とも、交際にいたらない、身体だけの短い関係を築いては終わった。その過程では当時流行り始めた「パパ活」もした。どうせ関係をもつならお金をもらえたほうがいいと思ったのだという。
しかし、パパ活はうまくいかなかった。育ちの良さが裏目にでたといえる。
「初めてのパパ活は、SNSで専用アカウントを作って“オトナ”の関係ありで募集しました。一回10万円の約束で会って。すべて終わった帰り際に、ギャラとして、男性から財布ごとポンと渡されたんです。でも私、その場で中身を確認するのもなんだかはしたないと思っちゃったんですね。別れてから中を見たら、空だったんです。本当に馬鹿ですよね。で、行為までして騙されるのはバカみたいだと思ったので、今度はオトナなしで良いという人と会いました。『一緒に食事してくれたら“1”払います』という約束で、一緒にカニを食べたんです。パパ活界隈で“1”というのは1万円のこと。でも食事後に渡された封筒の中身は1000円でした。ああ、私の価値ってこんなもんだなと思ってしまって」
麗子はその場で苦情をいえるようなキャラクターではなかった。ほかにも「モデル募集」につられて現場に行ったら実はアダルトビデオの撮影で、断り切れずに撮られてしまったこともあるという。
時期を前後して、麗子は大学を卒業した。親の強い願いもあって地元に戻り、先述のとおり鉄道系企業に就職。ただし地元に帰ってからも、暇を見つけて上京し、身体は売り続けた。きちんと月給をもらうようになっても身体を売ることをやめなかった。もっとも、素人が撮影する「同人AV」に出て10万円を得たことはあったものの、そちらの活動はほとんどが失敗ばかりだったようだ。
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